偽ソラ外伝
□いけいけぼくらのどくたーシャフト
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『○がち□にち(はれ)』
湯舟に浸かった時に溢れ出たお湯を見て、彼は閃いた。
「爆撃機ハッシン!!やきつくせぇぇぇぇぇ!!!!」
自分のみに解読可能な暗号を叫び、彼はシャワーを浴び始めた。
当然である。
すっきり感はその方が上なのだ。
そうしてバスタオル一丁で廊下を走り、手にパンツとドリルとスパナとトンカチを引っつかむと、そのまま廊下の奥へと消えた。
そう、天才の閃きは、いつも唐突なのだ。
そして、閃いた途端に行動に移すのも、天才なのだ。
しかし、以前閃いた時は大便の途中だったことがあり、その時は行動に移せなかった。
そのせいで、用を足し終えた時には閃きの内容を忘れてしまい、あろうことか、一つの発明を台なしにしてしまった。
以来、彼は用を足す時は閃かない事にしている。
天才は、閃きも自由に制御できるのだ。