偽ソラ外伝

□只今、鴉見習い。
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1:憧れ





日に日に思いは高鳴り…


気付けば 僕は動いていた





僕が見た金色の巨人
人々を救おうと
アイツらに立ち向かった巨人





そんな存在になりたいと



「やめるんだ、お前は判っちゃいない!」



解ってないのはパパだよ
僕はもう 決めちゃったんだ



「やめなさい、お金に不自由なんてしてないじゃない?」



ママ お金の為なんかじゃないんだよ



『今の生活に不満があるの?』
―――ないよ
『レイヴンは体力がいるんだぞ?』
―――運動は得意だよ
『そんな事の為に命を懸ける必要はないだろう?』
―――そんな事なんかじゃない
『死んでしまったら元も個も無いのよ?』
―――大丈夫




何度も繰り返された問答。
結局 最後まで誰も理解してくれなかった。



試験の当日 ママは泣いていた



―――大丈夫


大丈夫だよママ 僕は死なない。
死ぬもんか。


























「なんてこと… あたしはあの娘を、ツバサを、人殺しにするために育てた覚えはないのに!!」

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