◇小説部屋◇
□井戸に導かれて
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「いってきまーす!」
黄色のリュックサックを背負い玄関を飛び出し井戸へ向かう。
怒ってるかな?
…約束の刻限より遅くなっちゃった。
かごめは勢いよく井戸の中へ飛び込んだ。
いつものように井戸の外へ出ようとして、ふと気付く。
井戸も景色も雪が降ってる事以外はいつもと同じな筈なのに…何かが違う。
イライラしながら待つ犬夜叉が居ないというだけではなく、景色が少しだけ違うような…?
そんな時、御神木の方から誰かが歩いて来るのが見えた。
咄嗟に身を隠すとその誰かを注意深く観察する…
えっ!? あれは…?!
かごめの良く知る人物
…楓おばあちゃんだよね…?
身を隠しているかごめの事には気が付かず、目の前を通り過ぎて行く眼帯の巫女。