都会の図書館
□父と娘(後編)
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「もゆ、お前宛になんか届いてたぞ」
「え?何だろう……」
もゆの父親である伊月は、数日たって、手紙で場所をしてしてきた。
この場所でも一等地のレストランで話をしたいと言ってきたのだった。
当初、手紙をもらったもゆはというと、”なにを考えてるんだこの人は…”と思ったらしいが、伊月の願いをいやがることも出来ずにいた。
そうして、次の日に、贈り物が来たのだった。
真っ白な四角い箱に赤いリボン
それをほどくと中からは水色のワンピースと髪留めがあった。
「……誰に着ろと?」
「もゆしかいないよ?」
「私…こういうの苦手だっていってるのに」
ぶつぶつというもゆに葵が一言
「でもさ、レストランとかってそういう格好の女の人いっぱい居るだろ?フォーマルスタイルなんだから我慢しろよ」
「………葵にそんなことを言われる日が来るなんて」