森と君と+呪いたち

□3.空と大地
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神様は破壊と創造を分け

理性と知性を分け


空と大地を分け

様々な  を分け


それぞれに役目を与えました。


生と死 喜びと悲しみは 
分けませんでした
それは破壊と創造そのもので
空と大地そのもので
喜びも悲しみもそこにあるためです

けれど  いくらかの人々は

私と他人を分ける役目を

理性と知性を
空と大地を
破壊と創造を

こなせませんでした

私と他人を分けたのは

 私と他人の役割が異なるためなのですが

混ざりあうことを望み

私を他人にすることを願い
破壊のためにしか破壊をせず

せっかく分けたものすらも

何もかもを、自分にすることを頼りました

白は白でしかなく
赤は赤でしかなく
青は青でしかなく
黒は黒でしかなく
緑は緑でしかなく
世界は世界でしかないというのに。

 何度も繰り返される『それ』は
人間のもつ他者より上位でありたいという欲望からのものでした。
 けれど、欲望は、喜びと悲しみのためにはなくてはならないのです。

神様はそこで夢を与え、現実を与えました。欲望の根源というのは
夢や現実であり
神様への感謝へと還ります
破壊と創造
様々な色のある
空と大地の世界
争いと平和 
全てが還り、めぐっていきます。

ある者たちは
夢すら他者であると
夢すら欲望であると言い
夢すら自分であるようにと争いました。
 破壊のために創造し、創造のために破壊を繰り返し、何もかもが自分に還るように望みました。


 なのでこれらをどうしようか話し合うことにしました。
しかし、どんなことがあっても
他者は他者、私は私 
叶わないこと。
 ただ、夢は夢であり現実は現実であることだけでは、人々はどちらの有り難みも忘れてしまうことから

夢と現実のどちらにも
夢と現実を与えました。
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