ダイヤのA

□十三話
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「合宿?」

「ええ。」


そうアタシに言ってきたのは礼さんだ。
わざわざバッテリーを集めてアタシの家に来てくれた。


「あー毎年やってるって洋一が言ってたっけか。」

「そうなの?」

「うん、辛いらしいよ?」


まぁ、アタシには関係ないけどー。
パックのオレンジジュースを飲み込む。


「で話があってきたんですよね?
 しかもこの2年バッテリーって…」

「んっ…まあ、嫌な予感しかしねえよな。」


はぁ、とひとつ息を吐く。
確かに嫌な予感しかしない。


「そんなことないわよ?
 良い知らせ。」

「良い知らせ…っすか?」

「ええ。」


ズッとまたオレンジジュースを飲み込んだ。


「貴女たちにも合宿に来て欲しいと思って。」

「うぶっ!!?」

「真月―!!」


げほごほと思いっきりむせる。
なにが良い知らせだ!


「地獄見に行くだけじゃん!!」

「た、確かに…」

「そうかしら?」


くすりと笑う礼さん。


「この合宿を見れば朱莉ちゃんのキャッチャー能力も磨かれ、プレーの学習にもなる。」

「!」

「それに高島監督からの案なのよ。」

「え?」


まて、今なんて…


「体つくりとキャプテンと次期副キャプテンに学ばせてきてってね。」

「「・・・・・はぁぁあああぁあ!!?」」


なに勝手に決めてんだあの監督!!?
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