FAIRY TAIL

□五話
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「ねえ、セツナ。」

「なあに、ウル?」


僕は大切な年上の友人―ウルの言葉に首をかしげた。


「お前の幸せって、なんだ?」

「僕の幸せ?」


うーん、と唸って僕は一つの答えと
数個の影が頭に浮かんだ。


「僕の幸せは―――」














「・・・・・ん」


目を覚ませば天井があった。
あれ、僕外にいて…波にのまれたみんなを助けて、それで…


「ここは「ガルナ島だよ」!!」


その声に僕は勢いよく反応する。
その反応に声の主は一瞬驚いていたみたいだが、すぐに笑った。


「目、覚めたみたいだな。」

「グレイ!
 ガルナ島って…悪魔の島?」

「ああ、そうだな。」

「ふーん…」


そう言って僕は周りを見渡す。
特に変なものはない。僕たちの生活と変わることは何もない。

呪われた島―ガルナ島、悪魔の島…。


「あれ?」


なんだ?


「どうした?」

「うーん」


何かが突っかかる。


「いや、なんでもないよ。
 で、どうしたらその呪いが解けるって?」

「月を破壊する。」

「ほう、月を・・・・・え?」

「だから月を「いや、そこはわかってるよ!?」


僕は身を乗り出してグレイに問いかける。


「月なんてどうやって壊すんだよ!?」

「いや、無理だろうけど…あ、お前ならできんじゃねえのか?」

「え?」


僕は首をかしげる。
どういうこと?


「お前の言霊の力なら壊せるんじゃ「無理だな。」なんでだよ」


その言葉に僕はひとつため息をつく。


「僕の言霊の力は魔力をさほど使うものではないけど…
 形、匂い、原料、重さ、大きさがわからないと生み出すことができない。
 月の大きさだってちゃんとわかってもいないんだ。
 それに…」

「それに?」


僕は顎に手を当てる。


「何かが引っかかる…」

「何かって「おーセツナ起きたのか!!」…。」


ドアの方にはナツがいた。
ドタドタと僕の前に来る。


「もう大丈夫なのか?」

「うん、大丈夫だよ。」


にっこりと僕が笑うとナツもニッと笑う。


「ルーシィは?」

「ハッピーと一緒に少し話聞きに行ってる。」

「そっか…」


ふぅと息を吐くとグレイがデコピンをした。
額を押さえて驚いているとグレイもひとつ息を吐く。
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