お前なんか嫌いだ
□酔っぱらいフランシス
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「えへへ〜、アーントーン♪」
「ん〜?どしたんフランシス?」
「呼んでみただけ♪」
「なんや〜、今日はえらい可愛いな〜」
「ん、ギルぅ」
「ん?」
「えへへ〜♪」
…フランシスが、酔っぱらった
今日はアーサーと飲んでたらしく、俺達が押し掛けたときには少し顔が赤かった
普段ワインならガンガンいける奴だからまあ平気だろうと思ったら、イギリスとラム酒をあおっていたらしく、そのアルコールが回った
つまりワインですらアルコールが潤滑に回るくらいには最初から酔っていたんだと思う
こいつは肌白いし、結構ポーカーフェイスなとこがあるから、俺がビール飲もうって言ったときも「うん、いーよー?ただしお前は俺の二倍飲めよ!」なんてご機嫌だったりなんかしちゃって
そしてそのあとトーニョとカクテルなんか飲んでて
結局俺達でフランシスに酒を進めたわけだ
フランシスも、いつもなら断る所を飲んでる、って事は盛り上がっていたのだろう
しかし…
「ほーら、フランシスちゃんと座り」
「えー?じゃあアントンの肩かして♪」
「仕方ないなぁ」
「ギルちゃんも!手ぇ繋ご!」
「お、おぅ」
ご機嫌すぎる
こんなに、いや、いつも無意味にくっついてくるが、今日は特にベタベタしてくる
(…温かくて気持ちいい)
「あー、ギルちゃんがいやらしい顔しとる」
「し、してねぇよ」
「フランシスが可愛いのはわかるけど盛んなや?(笑)」
「お前だろ!」
「いやー、俺は欲情しても許されるでー、親分やからな」
「意味わかんねぇよ」
「なぁに?二人とも興奮してんの?」
「そーなんやー、ギルちゃんが変態で変態でしょうもないんよ」
「きゃあ、やらしい!」
「ちょっ、アントンだってヤバイんだろ!」
「ん〜、親分は親分やからなぁ〜」
「だから意味わかんねぇって」
「…」
あ、フランシスが静かになった
流石にこの会話は濃すぎたか
「…しい」
「?どしたんフランシス?」
「寂しいよぉ…」
「「?!」」
紅揚した顔に潤んだブルーの瞳で上目使い
くそっ、可愛いと思った俺死ね!
「な、なんで寂しいん?」
トーニョが若干息を呑み込む
をい我慢してんのかよ、段階はえぇよ
「だって…最近誰とも寝てない…」
「「…」」
こうして、今日の夜の大運動会開催が決まった
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