お前なんか嫌いだ

□モンシェリ?モンベベ?
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「ちょお、これ…駄目だって…///」


−−−−−−−−−



「菊、今日のあれだが…」
「ああ、あそこはですね…」

と、今日の会議についてルートさんと話しながら歩く
本当ならフェリシアーノ君もここにいなければならないのですが、ルートさん曰く「いても変わらない」だそうで
冷たい言いぐさのようですが、フェリシアーノ君がシエスタできるように配慮しての事なのです
親切というか、過保護というか

すると、廊下の曲がり角の辺りで


「えーやんかぁ」
「ばかじゃねぇの?」
「親分見てみたいわぁ」
「やーだーねー」


フランシスさんとアントーニョさんの声です
何やら話しているようですが、角を曲がった先らしく、アントーニョさんのくせっ毛がちらちら見えるくらいです

「何をはなしているんでしょう」
「さあ、だがどうせろくな事じゃないだろ」

はあ、とため息をついて、それでも気になるらしく早足になるルートさん
正直さにかけますが、行動は素直すぎます
角を曲がり見てみると、そこには何やら楽しそうなアントーニョさんと怪訝な顔で警戒しているフランシスさんが

「なにをしている?」
「ああー、ルート、エエとこにきたな〜」
「ぼんじゅー」

ふそそそしだすアントーニョさんを尻目に軽く挨拶を交わすルートさんとフランシスさん
が、フランシスさんの表情は浮かないままで

「どうされたんですか?」
「ああ、それがさぁ…」
「なー?菊ちゃんはフランシスが男やと思う?女やと思う?」
「は?」

あまりにも唐突な質問に情けない声をあげてしまいましたが、致仕方ないでしょう
当たり前の事を聞かれたんですから

「ほら菊が困ってるでしょ!」
「あ、あの、いったいどういう話をしていたんですか?」
「んー、ただアントンがご乱心なだけ」
「ちょっ、ひどいわぁ」

確かにご乱心といえばそうなのでしょうが、いくら空気が読めても無理なものは無理、理解できません
このあと、フランシスさんの話によると「アントーニョさんが昔話を始める→昔は可愛かった→今も、それらしくしたら可愛い→女装してみて!→というか、自分女ちゃう?」みたいな感じらしくて

「そ、それは確かにアントーニョが悪いな」
「えー?俺は正論いってるだけや」
「どこが正論なのよ」
「はは…」
「で、菊ちゃんはどっち?」

食い下がってくるアントーニョさん、きっとあえて空気を読まないんですね

「そうですねぇ…フランシスさんは、確かに男前ではありますが、昔を知らないので可愛いとは…」
「あー、残念やー、フランシスの昔は可愛かったで〜」
「それもういいから」

フランシスさんが不機嫌そうにはいってくる
やはり可愛いは嫌なのでしょうか?
こんなに感情をすぐに表に出すのは珍しいですね、アントーニョさんがいらっしゃるからでしょうか

「ルートは〜?」
「俺か?…別に、可愛いとは思わん」
「ほらー!アントンがおかしいんだって!」
「みんな見る目ないわぁ〜…」

若干元気を取り戻したフランシスさんと対照的にアントーニョさんの幸せオーラが薄れていく
しかし…

「フランシスさんの女装…」
「…菊?」
「黒猫メイド、スク水、エプロン、制服、ミニスカポリスhshs」
「あかん、菊ちゃん妄想タイムや」
「おーい?菊?」
「無駄だフランシス、諦めろ」
「さあ、フランシスさん!物は試しです、お洋服をお貸ししましょうhshs!」
「え?え?」
「さあ私の家へ!」
「菊?え?ちょ、やだよ!」
「つべこべ言わずついてきなさい!」
「…はい…」



ということで、フランシスさんを我が家へ強制連行
こんな萌えを目の前にして荒ぶらざるは日本男児失格なり

「さあフランシスさん、これを」
「…菊、これはなんだい?」
「96猫メイド服です」
「ね、いつもの、いつもの菊に戻って、お願い」
「いつも通りですよ、さあ着替えましょう」
「え?菊が見てるの?ってか着るの?」
「お手伝い致します」
「…」

何がなんでも着せるという態度を示すと、諦めたような絶望したような顔をするフランシスさん
いつも、いわゆる変態なコスチューム(といっていいかわからないほど布がない)を着ているのに、なぜこういうときはまごつくのでしょうか
ええ、ごちそうさまです

「大丈夫です、いつもの変t…コスチュームに比べれば布は多いです」
「あれはお酒入ってるからいいの!」
「さあさあアントーニョさん達がお待ちですよ」
「菊?菊、き、k…」




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