お前なんか嫌いだ

□愛愛愛
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『…でさ』
『うーん…そいつは変だな…』
『最近じゃファックスとか手紙まで入ってて…』
『深刻化してるよな…』
『しかも、声は男だったし…』
『気持ち悪いな…』
『ね、ギル、今日は泊まっていってよ』
『ああ、いいぞ』
『ありがとう…』
『なんだったらヴェストとか呼ぼうか?』


ヴェスト
ギルベルトの弟のルートヴィヒのことだ
ギルベルトはルートのことをヴェストかルッツと呼んで依存している


『いや、迷惑はかけたくない…』
『お前が困ってんなら助けてくれるし、迷惑じゃない』
『うん…』
『とにかく、トーニョと俺とヴェストと、とっかえひっかえ泊まってもいいしな』
『ごめんね…』
『謝んなよ、お前は悪くない。大丈夫だ、みんなで守ってやるから』
『…』







RURURURURU…


『きたっ…!!!』
『畜生…!!!』

ガチャッ

『…』
『お前誰だよ?!』
『…』
『何でフランシスに付きまとうんだよ?!』
『…』
『おい…!』
『フランシスにかわれ』
『…?!』
『かわれ、今すぐかわれ』
『ふざ、けんなっ!!!』
『かわれ、かわれよ、俺はフランシスの声が聞きたい、かわれ』
『…くそっ!!!もう電話してくんな!!!』

ブツッ







『…』

フランシス、元気がないな
大丈夫か?
最近全然寝てないだろ?
顔色も悪いぞ?


ピンポーン


『あ…はーい』


ピンポーン
ピンポーン


『はい…?』


ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン


『…?!』


ピンポーン
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン


『えっ…や…!!!』


[ドンドンッ!!!]


『ひっ?!』


[ドン、ドンッ!!!]


『や、やめ…っ?!』


[ドンドンガタガタッドンドンドンドンガタガタッピンポーンガタガタピンポーンピンポーンピンポーンドンッガタッピンポーンガタガタッ]


『ひ、ぃ…あ…いやっ…!!!!』
『フランシス…!!!』
『ひいっ?!』
『フランシス!!!開けろ!!!フランシス!!!!』
『ああ…嫌…やめて…!!!!』
『フランシス!!!!フランシス!!!!!』
『いやっ…やだ…やめてっ!!!!』
『開けろ!!!!開けろよ!!!!』

『っ…いやだああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!』







『…フラン?』
『…』
『大丈夫か…?』
『…う、ん…』
『…』


フランシスがアントーニョとギルベルトを呼んで泣いている


『フラン…泣かんといて?親分が一緒にいるさかい』
『ん…ありがとっ…』
『しかし…ひでぇな』
『家まで乗り込んでくるなんて…』
『…怖いよ…』
『大丈夫やフラン、今からずっとここにいるで』
『そうだ、大丈夫だ、今ヴェスト達も来るから』
『っ…ひっ…ぅ…』
『フラン、俺そのストーカーについて調べてきてん』
『…!』
『ホントか?!』
『ああ、ごめんな?それで最近来なかったんや』
『っ…だ、だれなんだ…?』
『名前はわからん。せやけど目撃情報と写真があるねん』
『写真って、どうやって?』
『菊がそれらしき人をみつけて撮っといてくれたんや』


本田 菊
フランシスの友達の東洋人で、二次元に夢中の年のわりにはどこか老成した雰囲気のある青年だ


『まず目撃情報は、そこの公園が多いわ』
『…そこの公園からならこっちが見えるな』
『…』
『あと、写真…フラン見れるか?』
『うん…』
『…これや』
『この…金髪のボサボサか?』
『せや、目がいっとる』
『…!』
『怖いか?』
『へ…いき…』
『しかし…あまり目立つわけでは無いし、フランシスも知らないんだろ?』
『知らない…』
『なんやの、コイツ…』
『恨みか…』
『馬鹿、フランが恨まれるようなことするわけないやん』
『…もう、わかんね…』
『大丈夫や、顔もわかったし、フランは外に出んでええから、な?』
『…』
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