お前なんか嫌いだ

□愛愛愛
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…不甲斐ない奴らめ、そんな覚悟ならはじめからストーカーなんてしなきゃいいのに


『……』
『…フランシス…』
『…っ…!!』
『怖がるなよ…』
『お、お前…だれ…?』
『アー、サ…アーサー……』
『だ、大丈夫か…?』


刺された所が熱い
次から次へと血が流れる


『フラ…シス…』
『…?』
『フランシ…ve…』
『え…何…?』
『love…you……好き…愛して…る…』
『…っ、お前も、ストーカー…?』
『…ああ』
『っ…!』
『怖がらな…大…夫……好き…』
『…だ、大丈夫?傷…』
『へ……いき……』


駄目だよ
もう立ってられない


[どさぁっ]


『おいっ…?!』
『フラ…ス…大好き……愛してる…好き…love……』
『あ、アーサー……!!』
『……』
『ちょっと……!!誰か!!!アントン!!!ギル!!!』







『…』
『…っ…』
『あ…』
『起きるぞ…』
『……?』


フランシスの家だ
リビングのソファ
周りにはフランシスとアントーニョにギルベルト


『だ、大丈夫、か?』
『…フランシス』
『おい…お前誰だよ!!!なんでストーカーなんか…!!!』
『ギルやめてよ!!アーサーは、多分悪質なほうじゃない』
『はあ?』
『…』
『…で、お前さんはなんなん?』
『…フランシスが好きだった…だから見てた…見てただけだ…』
『見てただけって、家にまで乗り込んどいて…!!!』
『だから違うって!!!』
『『フランシス?』』
『あ、アーサーは、なんて言うか、違うほうのストーカーで…家に来たのも電話したのもアーサーじゃない、ギルは声聞いたからわかるだろ?』
『…』
『…そうなん?』
『…確かに、違うかも』
『それに、アーサーは他の奴らから守ってくれたんだよ?』
『…別に、守ってない…』
『そんなことない』
『あいつらがお前の恋人面してたから…ムカついただけ…恋人は俺…』
『…根本はストーカーなのな』
『で、どないするん?警察に通報するん?』
『そ、それは……』
『…してもいいぞ』
『い、いや、しないよ!!!』
『フランシス?』
『あ、アーサーは、確かにストーカーだったけど、気持ち悪い奴じゃないし!!きっと大丈夫だって!!』
『あんなぁ…』
『ね?アントン、ギル、大丈夫だから…』
『…』
『…フランシスが怖くないなら、良いけどよ』
『…ありがとう、…あと、一回席はずしてくれないかな?』
『『は?』』
『い、いや、大丈夫だから、ね』
『あ、ああ…』
『仕方ないなぁ…』


[ばたむっ]


『…』
『アーサー…』
『…?』
『その、…ありがとう』
『…礼なんかいうなよ、俺はストーカーだ』
『いいよ、それでも』
『…』
『優しそうだし、怪我させちゃったし…それに、あの時いなかったら…俺…』
『…』
『アーサー、俺のこと好きなの?』
『ああ』
『いつから?』
『さあ…前から』
『…純粋に、好きなの?』
『…あいつらに比べればな…だが、所詮ストーカーはストーカーだ、純愛じゃない…』
『…』
『…』
『…いいよ』
『は…?』
『それでもいいよ』
『…何いってんだ?』
『だから、俺も好きかも』
『…?』
『アーサー、優しそうだし…ストーカーっていったって、見てただけならただの恋じゃないかな』
『…男だぞ?』
『いいよ、アーサー可愛いし』
『…顔かよ…』
『顔だけじゃなくてさ、なんか惹かれちゃった』
『…アントーニョとギルベルトが怒るぞ』
『あは、アントンとギルの名前も知ってるんだね、他の人も知ってるの?』
『…』
『へぇ…じゃあ、紹介してあげるから』
『…』
『ね、一緒にいようよ?』
『…お前がそれで、いいなら』
『…うん』




ストーカーから始まる恋ってアリですか?
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