w学園入口

□テスト
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「トーニョ、これなんだ?」
「さっぱりや」
「ちょぉ、問題見てもくれねぇのかよ」
「多分見てもさっぱりや」
「フランシス〜、お前はわかるか?」
「ん?ごめん、聞いてなかった」
「泣くぞ」
「フランシス集中しとるな〜」
「まあね、今回こそクラス1位取りたいから」
「いつもアーサーが上にいるもんな」

そう、大抵あいつは俺の上にいる
お兄さんが頑張ればたまーに抜くけど、それをアーサーのプライドが許さないらしい
抜いた次のテストは絶対100点の教科がある
どんだけ悔しいんだ、と思いつつお兄さんもその次は100点連発するけどねっ!
ま、どっこいどっこいなんだろうな

「たまに抜くけどね」
「フランシスは1位2位の世界やけど、俺達は赤点になるかならんかの世界やもん」
「それはお前たちの勉強不足よ」
「ちょっと待て、俺は赤点とらないぞ」
「ああ、確かにギルはテスト前になると一応勉強するしね」
「ルッツにつられてな」

なるほど、ルートが兄貴が勉強しないのを見逃すわけないか
ルートは別のクラスだけど、合計点でいうと俺と同じくらいか
ま、お兄さんが本気出せば抜けちゃうけどねっ!

「あかんわ〜、親分だけ赤点とかあかんわ〜」
「頑張りなさいよ」
「じゃあフラン教えてや?」
「良いよ、どの教科?」
「あかん、どの教科もあかん」
「じゃあ数学からね」
「俺様も混ぜろよ」
「いやや♪俺とフランの時間を邪魔せんといて♪」
「ちょ、この空間に俺もいること忘れんなよ」
「ギルちゃんとこっちサイドは別の空間や」
「酷いっ」
「はいはい、ちゃんと集中しなさい」
「もー、フランてばもっと色気出してや〜」
「アントン勉強する気ないでしょ?」
「いや、ないと言ったら嘘になるで」
「その程度かよ」
「んー…仕方ないなぁ…」
「?フランシス?」
「よし、これからアントンの数学の問題集が一ページ進むごとに一枚脱いでく」
「はぃ?!」
「おぉ〜!!!太っ腹や〜!」
「順番は『上着→ネクタイ→ベスト→ベルト→靴下→Yシャツ→ズボン』な」
「パンツはいかないな」
「いきません」
「こ、こんな時に限ってネクタイ、ベスト、ベルト着とるやん…」
「上半身裸まで六ページだね」
「トーニョ頑張れ!」
「親分頑張るでぇ〜!」



三時間後


「やったで!六ページ突破や!」
「おぉ!」
「あー、残念、タイムアップだ」
「はぁ?!」
「ごめんね〜、この後人と約束があるから」
「えー?じゃあ親分頑張った意味ないやーん」
「もう早くちょっと頑張ればよかったね!じゃっ!」


「恨むわ〜」
「俺、全然勉強すすんでねぇ」
「明日、続きからやってくれるんかな?」
「無理だろ」

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誰と約束してんだフランシス

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