白銀の月
□magenta
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ー店では、シャッキーが朝食の準備をしていた。
「ふぅ‥。ナナ、そろそろ帰ってくるかしら。」
そう呟いてタバコの煙を吐き出した時、三階にあるナナの部屋から、何かが倒れるような物音がした。
「‥‥?」
不信に思ったシャッキーが、物音のした三階へ行こうと階段に足をかけた時、三階からナナが降りてきた。
『今帰った。』
「なんだ、ナナだったの。びっくりしたわ。何かと思った。」
『ごめん。鏡で移動して来たんだけど、出口を間違えてクローゼットに激突した。』
恥ずかしそうにそう言いながら、朝食の準備されている席についた。
「ま、そういう事もあるわよ。しかし便利ね、その能力。」
シャッキーが読んでいた新聞をテーブルに置き、パンを手にとった。
『ここまで出来るようになったのは、レイリーのおかげだ。一人じゃここまで鍛えられなかった。』
ナナも、お皿に綺麗に並べてあるサンドイッチを手にとった。
「あはは‥。しかし、帰って来ないわね。」
『もう半年くらいたつか?』
「そのくらいになるわね‥。まあ、体は大丈夫だと思うけど。」
『‥確か、一番GRにいるって聞いたことがある。』
「‥レイリーが?」
その時、一瞬だがシャッキーの目つきが変わったような気がした。
『ああ。いつだったか忘れたが‥。海軍の奴らが話しているのを聞いていたんだ。そしたら、オークションに出品されているって。』
「アハハハ‥。」
シャッキーは食べていたサンドイッチを置き、コーヒーに口をつけた。
『でも、レイリーが出品されるなんて、有り得ないよな。』
「さあね‥‥。ま、もし本当なら、おおかたギャンブル負けて身を売ったって所じゃない?」
シャッキーはあまり気にしてないらしく、そのまま食べ進めて行った。
「‥そういえば、今日がオークション開催日じゃない?」
『なら、今日は一番GRに行ってみる。で、レイリーいるか見てくる。あの辺は、人攫いとかがいるからな。いい獲物だ。』
そう言うと、ナナは食べる手を止め、新聞を読み始めた。
「ええ、でも気をつけて。オークション会場には天竜人が現れるかもしれないわ。それに、この島にはルーキー達が集まってきているわ。」
『ハッ。そこらのルーキーになんぞ負ける気しないけどね。』
そう言うと、ナナは新聞をテーブルに置いてマントを羽織り、フードを被った。
自分の刀を腰にかけて、行ってくる。とだけ言って、店を出た。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
はい、簡単な説明m(_ _)m
シャッキー営む、シャッキーSぼったくりBAR。
この店の二階、三階でシャッキー、レイリー、ナナの三人が仲良く(?)暮らしている事にしてます!
あ、シャッキーとナナが朝食を食べている場所は、一階のBARです!