白銀の月

□Survivor
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店の外に出ると、ナナは草を一本抜き根をちぎった。それを口元まで持っていき、息を吹きかけた。

すると、その葉はみるみる大きくなり、人が二人ほど乗れる大きさになった。

『‥‥天竜人には会いたくないからな。無法地帯を通っていくか。』

ナナはその葉の上に座り、手のひらを葉にかざした。

『風(ウィンディ)』

そう呟くと、ナナを乗せた葉はどんどん上へ上がっていき、ヤルキマン・マングローブの葉の高さまで達した。

ナナを乗せた葉は、風に乗って無法地帯を進んでいく。






『お、男どもがいる。海賊か?』

ナナは持っていた手配書で、男達の正体を調べる。

『‥‥あった。レスト・オーガン。48,000,000ベリー。レスト海賊団か。
この額じゃ新世界で生きていけないな。相手にする価値もない。』

そう言って、また葉を移動させる。




少し進むと、男達が武器を手にして二つに分かれ、お互いの様子をうかがっている集団が目に留まった。

『お、戦闘か?面白そうだな。』

ナナは興味ありげに呟き、手配書を広げた。

『ダス・ベーカー。75,000,000ベリー。
レイル・オータム。69,000,000ベリー。
船長も、大して名のある奴じゃない。懸賞金も、大して変わらない。賞金首は、船長だけか‥。
勝手に潰し合ってるなら、それでいいか‥。』

なかなか始まらない戦闘に嫌気がさし、ナナはそのまま1番GRを目指した。

『‥しかし、つまんねぇな。まだ仕事をしてないなんて‥。海岸に寄ってくか。』

ナナは葉に手をかざし、方向転換をした。





海岸に着くと、ナナは葉から降りて元の姿に戻した。そしてウエストバックから望遠鏡を取り出し、辺りの海を見渡した。

『‥見たことない海賊旗だ‥。どこのどいつだ?』

ナナは岸辺にある小船に乗り、そのまま海賊船の近くまでオールを漕いだ。

『‥やっぱり、見たことない海賊旗だ。』

ナナは望遠鏡をしまい、顔を海面に近づけた。そして思いっきり息を吸い、海面が波打つように、その息を吹きかけた。

すると、ナナが息を吹きかけた海面から波が立っていった。

次第にその波は高くなり、海が荒れていった。

それに気づいた海賊は、急いで船の進路を変えた。

しかし、時既に遅し。

波は船の舵を奪い、海賊船は遥かかなたへ押し戻されてしまった。

『名もないような海賊が、この諸島に来ないで欲しいね。』

ナナはそのまま、何もなかったように船を戻した。そして、また葉を大きくして上に乗り、とりあえずシャッキーのいるバーへ向かった。



‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

説明(。・ω・。)

レスト・オーガン、ダス・ベーカー、レイル・オータムは、月光が勝手に作った海賊です!
もち、懸賞金も適当です。

葉を大きくして上に乗れるのは、マジック島の魔術です。
詳しくは、設定で(笑)

今後も、魔術とか能力が出てきます!
 

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