白銀の月

□MAXIMUM
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バーへ戻る途中、島の人々の会話が聞こえてきた。

「おい、知ってるか?この島にルーキーが集まってきてるらしいぞ。」 

「ああ、おれは昨日二人見たぞ。」

「おれも見たぞ。ヤバそうな奴らだった。」

「ああ。もう会わねェ事を祈るばかりだ。」

その話を聞いたナナは、近くのベンチに腰掛け手配書を広げた。

『前半の海にいる億越えか‥。』

手配書をペラペラ見ていると、またそれに関する会話が聞こえてきた。

「さっき聞いたんだがルーキーの奴ら、この島に集まってきているらしいな。」

「そうなんだよ!おれ、バーで真っ赤な髪した目つきの怖い男に会ったんだよ!そいつの仲間らしき奴らもいてなぁ‥。
たしか、水色の仮面を付けた金髪の男と、身体中縫い傷だらけの男が一緒にいたぞ。」

「それって、ユースタス・キャプテンキッドとかいう海賊だぞ!前に話を聞いた事がある。」

「おれは、X・ドレークっていう海賊とその仲間とすれ違ったんだ!心臓が飛び出るかと思ったよ。」

ナナは盗み聞きした会話を元に、そいつらの手配書を探し出す。

「そういえば、さっきでけェ人間を見たぞ。背中に羽があって、黒い棒を持っていた。」

「それ、ウルージって奴だぞ。海賊の。」

「噂によると、新聞でよく見る名前の奴らが集まっているらしい。」


‥‥ユースタス・キャプテンキッド、X・ドレーク、ウルージ‥。仮面かぶった金髪というのは、キラーって奴だろう。

ナナは、そいつらの手配書を見つけ出すとフッと笑い、手配書をしまってバーへ向かった。




バーへ続く階段を上ると、そこにはボンチャリが立てかけてあった。

『シャボンに入ってる‥。客か?』

客が海賊だと面倒なので、マントのフードをかぶったまま店の中に入っていった。

『‥ただいま。』

「あら、おかえり。早かったわね。」

フードをかぶったまま店内を見渡すと、そこには海賊と人魚と魚人がいた。

「誰だ?マントしてる奴。おばさんの知り合いか?」

声の主の方を見ると、店の冷蔵庫をあさって肉を頬張っている奴がいた。

『‥ハハハハ‥。
海賊、麦わらの一味か‥。』

こいつならいい…と思ったナナは、マントを脱いで長く白銀の髪をほどいた。

「おめェ、女だったのか。
ははーん、刀使うのかー。」

『ん?‥ああ。ちょっとはな。』

ナナは脱いだマントをカウンターのイスにかけ、刀を立てかけた。

『‥しかし、こんな所で会うとは思っていなかったよ。モンキー・D・ルフィ。』

「なんだ、おれを探していたのか?」

『ああ、そうさ。海賊は私にとっていいエサだからな。』

そう言って、マントをかけた隣のイスに腰掛け、グラスに酒を注いだ。

「これはこれは、麗しきお嬢さん。パンツ見せて貰ってもいいですか?‥といっても私、見る目ないんですけどーー!!
ヨホホホホー!」

『ハハッ。ガイコツがいるのは知っていたが、まさか喋って動くとはな‥。』

「おい、お前。海賊がエサってどういうことだ?お前、海賊食ってんのか?」

それを聞いたナナは、ハハハ‥と笑い、酒を口に含んだ。

『冗談にもほどがあるぞ。私は賞金稼ぎだ。』

シャッキーは朝の新聞に挟まっていた、一枚の手配書を手に取った。

「フフ‥。モンキーちゃん、ナナはただの賞金稼ぎじゃないのよ。」

『‥シャッキー、別に見せるもんじゃないだろ。』

「これはナナも見るべきものよ。」

シャッキーはその手配書をこちらに見せた。

『‥!!やっぱり上がったか‥。』

ナナはどうでもいいような様子で、また酒を飲み始めた。

「よ‥四億四千万ベリー!?」

「っていうか、賞金稼ぎなのに手配書!?」

「いやあ、すごい額ですね!私、驚きのあまり、目玉が飛び出そうですよ!まあ、飛び出る目玉、ないんですけどー!!ヨホホホホー!しかし、賞金稼ぎが賞金首だなんて‥!」

『んなこと知るかぁ。あいつらが勝手に金かけてんだよ。』

「フフッ。ナナは、海軍にも手を出してるから。
今日もニュースになってるわ。」

シャッキーが今日の新聞をチョッパーに渡した。

「‥シャボンディ諸島付近で海軍の船、三隻沈む。逃げ切った船の乗組員の話により、犯人は月光ナナだと判明。月光ナナ、懸賞金四億四千万ベリー。

なお、月光ナナは捕らえても殺してはならない。ALIVE ONRY。」

新聞を読んだチョッパーとブルックは黙り込んでしまった。ただ、ルフィたけは変わらず冷蔵庫をあさっている。

ナナはその光景に妖艶な笑みを浮かべ、二杯目の酒に入った。

「おめー、海軍の船を沈めたのか?」

『ん?ああ。あいつらが喧嘩売ってきたんだ。それを買っただけだ。』

「しっかしおめー、強いんだな〜!よし、勝負しよう!」

ルフィは食べていた肉を置き、腕をグルグル回しながらイスから降りた。

『‥私と?やめときな。私は忙しいんだよ。』

「良いじゃんかよ〜。」

ルフィは口を尖らせブーブーと文句を言った。

まあいいだろう‥とナナもイスを降りて、立てかけてあった刀を手にした。

『少しだけだぞ。表出ろ。』






二人は長い階段を降りて、少し離れ向かいあった。

『お前が売った喧嘩だ。気絶したりすんなよ。』

「おう、力いっぱいいくぞ!」

ゴムゴムのピストル!と言いながら、ルフィが腕を伸ばした。だが、ナナはそれを瞬時によけた。

「ゴムゴムのガトリング!」

ナナは地面を力強く蹴り、宙を舞ってルフィの背後に着地した。

『さっきからどこを狙っている?私は暇じゃないんだ。お遊びなら、別の人とやるんだな。』

「なんだと!?しっかしおめー、早いなぁ。」

『三億の首だろ?なんとかしてみろよ。』

そう言うと、ナナは持っていた刀を抜いた。




‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

はい、今回は特に説明ないてすかね。

あ、話にもあったように、ナナは賞金稼ぎなのに、賞金首です(・ω・)

ただ、海賊も政府も嫌いです。

だからってむやみに人を殺したりしません。

回りの人間に被害を与えたり、人種差別をする者に手を出します。

ま、詳しくは後ほど!

あと、ALIVE ONRYについては、察しがつくと思います☆彡

こちらも後ほど出てきます!
 

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