白銀の月

□Superstar
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21番GRでは、男の証言通りルーキーが暴れていた。


『あれが海僧‥か。一人で暴れてるかと思ったが、相手がいたか。』


確か‥‥とナナが手配書をペラペラとめくっていると、近くに水色の仮面が着地した。


『‥‥ああ。殺戮武人、キラーか。二番手で一億六千万超えの‥。』


手配書から目を離すと、キラーがチラッと後ろを振り返り、ナナの方を見た。


隙を見せたキラーに向かって、ウルージが黒く大きな金棒を振り回す。


『いーなー。混ぜてほしい。』


手配書をしまいながらブツブツ言っていると、そこへ誰かが乱入した。


「暴れたきゃあ、新世界へ!!!」


『‥赤旗、X・ドレーク。』


ドレークは刀と変わった斧で二人の攻撃を止めた。


「堕ちた海軍将校ドレークか‥。
ふふ。命を拾いなさったな‥マスクの人。」


「‥‥‥。」


『一度に三人のルーキーに会えるとはな‥。』


終戦になってしまったので移動しようとしたナナを、ドレークが呼び止めた。


「‥白銀の月、月光ナナか。」


『‥さすが、元少将。よく分かったね。』


「フードから髪が見えた。」


『‥ああ、そうか。この色はマジック島の人間特有の物だからな。やっぱりさすがだ。』


「そのオッドアイもか?」


『‥よく気づいたな。』


「左目は真っ黒だが、右目は赤黒い。血のような色をしている。」


『‥ああ、その通りだ。だが、これは関係ない。』


「まさかこんな所で会うとは思わなかった。」


『ハハッ。あたしはルーキーを一目見ようと探してたんだ。
‥ここにキラーがいるって事は、ユースタス・キッドもいるって訳か。』


キラーの方をチラッと見ると、ナナに向かって構えていた。


『別になにもしねぇよ。ただ、これから新世界を掻き回すようになると思うから、見るだけさ。』


そう言って、長い髪をフードにしっかりしまい、今度は24番GRに向かった。

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