造言ひご

□新しく、
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「今、時間はあるか?」

「……切原くんのことですよね」

この前、赤也が教室に来たのが不味かった。
きっとこの、データマンの興味を引いてしまったんだ。
に、しても柳君は分かってるんだ、
放課後の誰もいないこの時間を狙って声をかけて来るんだから。

私が、テニス部と関わりを持ちたくないことを
知っているんだ。
それでいて話かけて来るんだから、
よほど気になることがあるんだろうな。

「ああ。
赤也がだいぶお世話になっているようだが…」

「いいよ、聞きたいこときいて?」

少し不躾でもいいから、
早く柳君から離れたかった。

「では、聞こう。
テニス部嫌いの佐藤が、
何故赤也と関わっているんだ?」

「切原くんがテニス部だって、
知らなかったって言って
信じてもらえる?」

本当に知らなかったんだから、
これ以上言いようがない。

「そうだろうとは、思っていた」

「……わざわざ確認を?」

思っていたなら聞かなくてもいいじゃない。
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