天才科学者の学園生活
□第一章
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食堂はすごく混んでいた。
「広っ!?無駄すぎるだろこれ!」
「え?そうかな。別に普通だと思うけど…」
食堂についた瞬間、俺は食堂の装飾ではなく人の多さに驚いた。
俺は今まで、こんなに大勢の人を一気に見たことが滅多に無かったからなぁ。
食堂の内装に関しては、別に普通だと思う。
俺の屋敷ではこれが普通だ。
「いやいや、怜ってホントに庶民!?」
「……うん」
ごめん、嘘。
多分俺は……一般的に言えば、ちょっとばかり(凄く)お金持ちだと思う。
匠に嘘をつくのは心苦しいが、こればっかりは、ね。
まぁ、もう既に正体ばらしてもいいかなぁ、なんて思い始めてもいるんだけど…。
…あと、匠も理事長の甥なんだから結構お金持ちなんだよ?
藤間グループも、そこそこ有名な会社なんだけど…
これも、無自覚かな。
適当にはぐらかして、食堂内に足を踏み入れた。
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