pdl

□社会人荒北と通訳派遣
1ページ/1ページ

「んっ…はぁ…」

今、俺と濃いキスをしているのは、俺のデスクの隣に今日まで期間限定で座っていた超絶美人。





『派遣代高いんだよねー。でも支払った甲斐がある!』

とは上司の言葉。


部署で取り組んでいるプロジェクトの為、派遣を社員を期間限定で雇い入れた。

多国籍なメンバー。様々な国とのやり取り。
それぞれ共通語は英語で問題は無いけれど、やはり語学に堪能な人間が1人いるだけで仕事の効はぐんと良くなった。


数ヶ国語を操れるだけじゃない。
コミュニケーション能力も高く、日本語ですら難しい専門用語も進んで勉強しているらしい。
仕事ができて美人で更に性格も良い。オフィス中の男共が虜になるのは早かった。
言うまでもなく、俺も。


他の男が彼女を飲みに誘うたびハラハラし、彼女がそれを軽くあしらう様子を見てこっそり胸を撫で下ろす。



『嫁にしたいわー』
これは、同期談。うん。俺も同意。


『帰国子女だって』
『外国の血が流れてるらしいよ』

これは、隣の島の女子社員談。
体型のわりに出ている胸はそのせいか。


『外国人の彼氏と同棲してるんだってーー!!』

そんな噂を聞いたのは数ヶ月前。
その色気は彼氏仕込みね…。


今日はプロジェクトの打ち上げ。
つまりみょうじ なまえの最終日。
食事が終わって、会社御用達のパブへと流れて、気がつけば彼女と2人、ピンク色ネオン街の、まぁそういう事をするホテルへとなだれ込んでいた。



口内を自分の舌で犯しながら、少しアルコールの入った頭は
『彼氏いるのにこんなんヤッちゃうんだネェ』
と冷静に呟いているけれど、身体は正直で二人で荒々しくジャケットを脱いでベッドにもつれ込んだ。



舌を絡ませながら自分のネクタイを引き抜き、彼女のスカートの中に手を差し入れる。

その間にも彼女は自分でカットソーを脱ぎ、首に腕をからませてくる。


スカートの中で下着を脱がせ、秘所に指を這わせると、そこはもう蜜が零れ落ちてきていた。遠慮なく自分もベルトを緩めて避妊具に手を伸ばす。


「いい、荒北さん、ピル飲んでるから」


あぁ、結構遊んでんだなぁとショックを受けるも、こんな良い女が自分をナマで欲しがっている、という事実と、コイツの彼氏への背徳感も相まってもう臨戦態勢のソレを入口へと宛がって腰に力を入れた。


「ハッ、なまえチャァン結構食ってンのォ?会社の他のヤツらともヤッた?」


「ちがっ…荒北さんがはじめてッ…」

先端を少しだけめり込ませるとみょうじ なまえの顔が苦痛に歪み、その時にはっと気づいた。


突き入れた先端を慌てて引き抜き、彼女の両脇に手を入れてベッドへ座らせる。


「初めてって…処女じゃネェだろォな…?」

真っ赤な顔で上目使いにこちらを見上げる顔が小さく上下に動く。


さっきまでいやらしい事でピンク色一色だった頭が急速に冷めていく。
冷や汗まで吹き出してきた。


「え?待て、同棲中の彼氏は?」

「え?同棲?ルームメイトは確かに男だけど彼の恋愛対象は男性…」

「ちょっと待って、え?」



…よく気付いた、俺。
飲みすぎてなくて良かった。


「あっぶね…」

「ちが、責任とってもらおうとかじゃなくて…!」

「ちょ、黙って、落ち着こうぜ」

「今日で最後だから…荒北さんが良いなと思って。好きだから…」

「黙れって。あっぶなかった…」

「だから…」




彼女の小さな両手を握りしめる。


「仕切り直し」

「え?」

「…俺も好き。だからイチからヤリなおし」

「荒北さん?」

「初めてなんだろォ?大事にするから」



握りしめた指に唇を落とす。

「なまえチャン、俺が好き?」

「…はい」

「俺も好きィ」


思いがけず良いモノを拾った。
処女に拘りなんて無いけれど、嫁にするならもちろん貞操観念は固い方が良い。
ニヤリと口角が自然と上がる。


「責任とるからァ」

「え?」

「気持ちイィ事しよっか」



頬に両手を添えて上を向かせる。
優しく口付けしようとしたはずなのに、気がつけば噛み付くように唇を奪っていた。














[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ