Tk物語
□知らぬが焼餅
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屋上へと続く階段を駆け上がってくる人物が一人
「さっきの音は何だ!?誰かいるかっ無事か?!」
「ぁ、ジェイル」
現れたのはジェイル
ジェイルが何時もいる場所は屋上のすぐ下の層
崩れた音にいち早く気付いて上がってきたのだった
「‥リウ、にクーガ………っお前達何してるんだ」
ジェイルは己の目の前の光景を怪訝に思った
「何って…景色見てて」
「見てただけならさっきの音は何だ…それに‥‥その体勢の説明は?」
「へ?…あ、ぁー」
ジェイルの問いかけにリウは答えるがジェイルは今の状況について突っ込みを入れる
突っ込まれてリウは納得をした模様
「それがさー壁崩れてオレ落っこちそうになったわけ。んで、クーガが手ぇ引っ張ってくれて落ちなかった。そこへージェイルが来た、以上」
淡々とジェイルが来るまでの経緯を話すリウ
その説明にジェイルは「そういう事か」と納得を示すが同時にジェイルの心の内には何やらモヤモヤしたモノが生まれる
「………」
「ジェイル?どーかしたのか?」
「あ、いや…。クーガ、リウが迷惑をかけたな‥あまりはしゃぐなよ、リウ」
「いやーオレは迷惑とかそんなの思っていないよ。それより危ない目に合わせちゃって‥」
「んな、はしゃぐなって‥‥―って、クーガ!クーガ悪くないから気にすんなよ」
「そうだクーガ。リウが悪いからな」
「そうそうオレが悪‥‥ってオレかーい!」
「そうだ、お前が悪い。今度から気をつけるんだぞ」
「う‥‥はい」
「…よし」
そうして少し騒いだ後(騒いだのは殆どリウ)ジェイルは屋上を後にした
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