学園遊戯王活動記録
□2,そうして俺は転校した
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2,そうして俺は転校した 〜姉上、この状況を楽しんでいませんか?〜
ブォォォ______
「ハァ…(ホント何度目だよ、このため息)」
自分でも嫌になるほどため息をついているのにまだのどの奥でうんざりとした気持ちが次のため息を作らんと渦巻いている。
おまけに船でのなれない長旅…殺す気かよ。
俺は今、DA(デュエルアカデミア)へと向かう船に乗っている。
ちなみに運転手を除いて一人だ。
あわただしい連休を過ごす人々の町からはだいぶ離れ今はもう波間に浮かぶ小さな点を化している。
*****
「それでは明後日、DAへむかってくだサーイ」
「明後日!?ちょ、ちょっといきなり過ぎないかっ?」
「時は金にも換えがたいのデース。船の手配は心配ご無用デース」
「遊雅、お姉さん応援してるからね♪」
*****
「あの外人、絶対許さねぇ…」
自分をこんな状況に送り込んだ本人に渾身の怒りをたぎらせて水平線の点を睨む。
視線を下へ動かせば太陽光に反射してきらめく海に自分のふてくされた顔が映っていた。
「!(いかんいかん…)これじゃあ向こうの人に失礼だよな…」
まるで嫁にでも行くような独り言をつぶやいて“波間の点”の反対方向を見る。
「これがデュエルアカデミア…」
目の前にそびえる巨大な島…いや島というには広大すぎるほどの迫力。
先に見える港、島を囲むようにある木々。
そして島の中で存在を誇示するように建っている建物…アレこそがDAなのである。
まるでどこかの宮殿をイメージしたような半円の屋根、全体的な白のカラーに青を縁にあしらったデザインだ。
そびえるDAに目を奪われていると運転席からの陽気な声。