romanzo

□05
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明らかに光希の態度が違う。

気のせいなんかじゃない。

原因は光希に対して怒鳴ったことだろう。

俺に対する態度が悪くなったんではなく、ものすごく好意的になった。




「薫先輩、こんにちは♪」




なんか、語尾に音符が付いている気がする。




「なぁ、拓磨」



「ん?なぁに」



「気のせいじゃないと思うんだが、俺って光希に好かれてる?」



「うん。そうだね。なんかあった?」




俺は先日あった事を拓磨に話した。




「みっちゃんって一人っ子であんな性格でしょ?
だから今まで本気で怒ってくれた人って居なかったんじゃない?
それが嬉しかったんだよ」




そう言ってシュークリームをパクリ。







あの日から薫先輩への印象が変わった。

あそこまで言ってくれた人は初めてだった。

その時の薫先輩は真摯で、真っすぐな瞳で……

相馬先輩とどっちが良いかだって?
そんなの決められるわけないじゃないですか。

相馬先輩への想いと薫先輩への想いはほんの少し違うんですから。

でも今まで以上に部室に行くのが楽しくなったのは言うまでもないですよね。

あ、これから昼休みには2人と一緒に過ごすというのもいいですね。






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