romanzo
□06
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拓磨の機嫌がいい時は、十中八九甘いもの絡みだ。
朝からそわそわしている時は新作か期間限定が発売する日。
なんとなく
「コンビニのシュークリームは買わないのか?」
と質問したら
「コンビニももちろん好きだよ?コンビニはシュー生地がしっとりしてるでしょ?
でも専門店のシー生地は……」
とかなんとか永遠と語りだして、しかもその話が終わる気配がなくて焦った。
そういった甘いものが好きな男子の事をなんて言うんだっけ・
甘味男子、じゃなくて。
あ、スイーツ男子?
毎日何かしらのお菓子を持っていて拓磨の鞄の中は四次元なんたらと繋がってるんじゃないかと思った程だ。
キムチとか匂いのキツイものは苦手、というか嫌い。
友紀也によると若干の味音痴。
そんな拓磨の元気がない。
いつも真面目に授業を受けているのに、窓の外を見てぼーとしている。