スマブライダーアクセル

□第六話 魔導龍の導き
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エメラ「後は……うん、玉葱だけね」

エメラがウィザードライバーを手に入れてから、早三ヶ月。フレイム・ウォーター・ハリケーン・ランドの四つのエレメントを彼女は既に使いこなしていた。成り行きとは言え、手にした力。エメラは驕ることなく着実に腕を上げていた。主に進という練習台を使用して。
買い出し中の彼女は玉葱を安く手に入れて屋敷に帰ろうとしたその時、若い男達の噂話が耳に入った。

「知っているか?南のザードラ山によ、でっっけー龍が住み着いたって話」

「聞いたことあるぜ。確か……三ヶ月前の日食の日だろ?」

「そんじょそこらの龍よりやたら飾りが付いていながら、圧倒的な火力ときたもんだ!」

三ヶ月前の日食といえば、エメラがウィザードライバーを手にする一週間前。偶然というものがあるのだと思い、男達の噂話が気になりながらも、エメラは屋敷へと帰還する。



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ガノンドロフ「ザードラ山だと……?」

夕食の席、エメラは街で聞いた噂話を語った。聞いていた中でガノンドロフはそれに反応し、顎に生えた髭を摩りながら考える仕種をした。
メニューのハヤシライスを食べ終えた進は、エメラから詳しく聞き出した。

エメラ「私がウィザードになる前の日食の日に、突如現れたっていうの。その姿は普通の龍に装飾が付いているって」

進「でもザードラ山っていうと、ここから馬で飛ばしても二、三日はかかるだろ?」

それでは間に合わないと言う進に、康太と椋平がやけに清々しい笑顔で彼の肩を叩いて言った。

康太「何の為のアクセルバイク形態だ?役に立つ時だ」

椋平「進とエメラでちょっと行ってこい。正直今回まで出番無かったろ?正規主人公と正規ヒロインなのに」

進「……アクセルはタクシーじゃねーぞ。Part2」



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アクセルバイク形態はエメラを乗せ、順調にザードラ山山中を走行していた。速度に問題は無く、悪路でも難無く走りつづけた。
道中には怪人らしき影も、賊の気配もなかった。

アクセル「順調過ぎて逆に怖ぇんだけど…」

エメラ「それがいいのよ。平和っていいわねぇ〜」

アクセル「……お前、いつから呑気キャラなんだ?」

中腹を越え、いざ頂上にたどり着いた二人はエンジンブレードとレイピアを装備した。
山頂付近に住まう魔導龍がどの様な姿をしているのかアクセルとエメラが想像していると、突然山が揺れ、山肌が裂けると裂け目からやけに装飾が施された龍が咆哮を上げながら現れた。
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