インフィニット・空我・ストラトス

□復活
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IS学園に転入して、数日が経った。俺、響 輝羅は勉学に励んでいた。この学園は主にISに関しての授業が主で、普通の高校で習う普通教科は二の次。開校当日このカリキュラムを知った保護者からはクレームの嵐が殺到していたらしい。
それから数年経った今では、保護者はこのカリキュラムに納得し、我が娘を送り出しているのだ。ただ、この学園には例外因子が二つ。一つは、俺の視界の端で必死にノートに取っている織斑 一夏。そして二つが、何を隠そう、俺である。
そろそろ授業も終りだ。そんな時に、俺はふと窓の外に人が立っているような気がして、横目でグラウンドを見た。
そこには男が立っていた。風貌はこの学園の教職員事務員の出で立ちではない。例えて言うならば、ホームレスの様な風貌だった。ボロボロのコートにカンカン帽と如何にも怪しい格好だ。俺がチラチラとグランドを見ていたせいか、山田先生と織斑先生もチラリとグランドを見、その男に気付いた。
その瞬間。男の体が波打つ様に揺れ、ヒトではない別の姿に変わった。見るからに蜘蛛の意匠を放っていた。

真耶「…ひぃっ!…み、…未確認生命体っ!?」

山田先生が悲鳴をあげると、クラスの連中が一斉に窓に近付きその存在を見た。
蜘蛛の意匠を放った異形にして、かつて俺が心身共に削った戦った戦闘種族。通称は未確認生命体。正式名称はグロンギだ。

千冬「山田君、至急生徒の避難を急がせてくれ。それから教職員部隊を」

輝羅「……無駄ですよ」

千冬「……どういう事だ響」

輝羅「いくらISを以ってしても、未確認を打ち倒す事は出来ません。化警研が開発した神経断絶弾を使用しない限り」

そう言いながら俺は、他の生徒と避難する事はせず窓辺に足を乗せた。
織斑先生と山田先生が俺を制止する中、俺は窓から飛び降り、叫ぶ。

輝羅「変身!!」

着地と同時に、俺の姿は人間とは違う別の形に変わった。黒い体に赤い装甲。赤の複眼に黄色いクワガタの様な角。
かつて、未確認生命体第四号とも呼ばれていた古代の戦士。名は、クウガ。

クウガM「(久々の変身……体が保てばいいんだけどな…)久々じゃねぇかよ」

ズ・グムン・バ「…あぁ。そうだな、クウガ。既に死んだ俺達は、お前に復讐するために地獄から舞い戻ってきた。リントの言葉も使えるようにもなったがな」

クウガM「へぇ、そうかい。…そんで、どうする?」

ズ・グムン・バ「この場に存在する似通った衣服を着用したリントの女を殺す!それが、俺に課せられたゲゲルだ!!」
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