Dream・カルマRain
□カルマRain 心
1ページ/2ページ
白ひげ海賊団イチ食いしん坊のエースにとって、
『マチを呼びに行ってから食堂に行く。』
のは、もはや日課だ。
最初はサッチにそうするように厳命されたからだ。マチは放っておくと平気で2、3食抜いてしまう。食べる量も少ない。
だから必ず毎食食べさせる為にエースに迎えに行かせることにしたのだ。
今日も二人揃っていつもの席に着く。
エースは好きな物を好きなだけ盛って食べている。マチがそれを、先に渡された飲み物を飲みながら見ていると、サッチがマチにとワンプレートに納められた食事を持ってくる。
これもサッチが決めた事だった。
マチ自身、食に頓着が無い為か、本人に任せておくと同じ料理にしか手を出さない、余り色んな食べ物を食べた事が無い事も原因の一つだろう。と、サッチは考える。
だからこうして、バランス良く栄養もとれ、尚且つ美味しい物を食べさせてやる為に、サッチが自ら運んでやる事にした。
だが、今日は何やらキョロキョロと辺りを見て落ち着かない様子だった。
「?どした〜?マチ。」とサッチが声をかけると、慌てた様に「何でも無い。」と言って、クリームチーズが挟まれたフワフワのフレンチトーストに口を付けた。
それを見つめながら、サッチはマチの落ち着かない様子の理由にピンと来た。
いつも居る者の姿が無いからだろう。
「マルコなら次の島の偵察だぜ?マチ。」と、聞かれてもいない質問にサッチが答えると、マチは、バッ、と一瞬サッチを見て、
「…別に何も聞いてない。」と返して、また食事を再開し始めた。
それをテーブルに肘をついて頬杖つきながらサッチは、
おやおや〜〜〜♪コレはもしかして、もしかするかも??
とニヤニヤ笑ってマチを見つめて、ここには居ないマルコに心の中で(失礼極まりない)エールを送った。
…頑張れよ、オッサン代表!マ・ル・コォ〜♪