Dream・カルマRain

□カルマRain 再
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マチが行った後、マルコはすぐに白ひげの元に向かった。途中エースと出くわし「何で黙って行かせた!?」と詰められたが、まずは親父の所に行くという事で、二人の意見が落ち着き一緒に向かう。
扉を開けると既に上陸の準備を済ませた隊長達が集まっていた。
そして白ひげが口を開く。
「マチが《家出》したらしいじゃねぇか。またエースが何かしでかしやがったか?えぇ?」

「なっ!?オヤジそりゃ無いぜ!オレは何もしてねぇっ!っていうかマルコが何もしなかったからだ!!」

「ぁあ?そりゃどういう意味だ??ハナッタレ〜グララララ!!」

「エース。ややこしいから、少し黙っててよ。」と、ハルタがエースを黙らせた後、今度はイゾウがマルコに話しを促す。

「あのお嬢ちゃん。一体どうしちまったんだい?食堂でのあの殺気、ただ事じゃあ無かったろぅ?」と、何時もの煙管を燻らせた。
「多分、原因はコレだい。」それにマルコは答えながら、ビラを出した。

受け取ったジョズが例のオークションの謡い文句を口に出して読み、それを白ひげに手渡した。
暫くの間ビラを見ていた白ひげがある一文に目を留めた後
「成る程なぁ…オークションか」とさほど興味もなさそうに口にした。

そこでエースがまた口を開いた。

「まさかマチのヤツ…オークション会場襲撃するつもり…とか?」

「いや、それは無いだろ。会場には世界貴族やらがわんさか来る。その護衛の海軍もいるだろうし、そこを襲うとなると、事がデカくなり過ぎる。」とサッチが否定する。

「あぁ。多分マチは自分の《欲しい物》を落札した奴の跡を付けて、人気の無い場所で襲うか、盗むか、するんだろうよい。」
マルコがそう言った後、白ひげがハルタに呼び掛けた。

「ハルタァ、一つ頼まれてくれねぇか。」
「……なぁに?」
「今から言う物を、競り落として来い。」そう言ってハルタに耳打ちする。
そして二人で笑いあっている。
それにマルコは不満を零した。

「俺達には内緒かよい?」
「今はな。」と白ひげはニヤリと笑い酒を煽った。

それにもやっぱり不満げに「俺達にはやれる事はねぇのかい?」と問うと、

「いいや?オメェには1番大事な事をやってもらうぜ?……グララララ!」
と笑い飛ばした。

マルコはマチを黙って行かせたが、そのまま手放すつもりは無かった。そして今、この部屋に居る誰もがマチを放り出し、降ろそうとしていない事が嬉しかった。

何よりも、此処に居ないマチにそれを教えてやりたかった。
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