Dream・ファントムPain2

□ファントムPain 朝寝
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独特の倦怠感を感じて目が覚めた。
腰が重怠くてその頬に赤みがさす。身体もペタペタしているし、シャワーを浴びたい。

隣で眠るキッドを起こさないように立ち上がると、すこし足元がふらついた。

……は、恥ずかし過ぎるっっ

ぐっと踏ん張り体勢を立て直した瞬間、トロリと股から何かが滴る。

あっ、と咄嗟に床にへたり込んだサラに背後から声が掛かった。

「どっか痛むのか?」

振り返るとキッドがベッドに肘をついてこちらを見ていた。

「…どこも、ダイジョブ、です。」

「何で、片言だよ?」

くつくつと朝日を浴びて笑うキッドに思わず見惚れてしまう。

「…何だよ?」

すぐに笑いを引っ込めたキッドが眉を寄せてしまったからサラも慌ててしまう。

「…シャワー!シャワー浴びてきます!」

知らず力んでしまったのか、また中からトロリと溢れる感触に小さく吐息が溢れた。

「んっ、」

「どうした?」

おかしな様子にキッドが傍によるとサラは真っ赤な顔で困り果てた様な声を出した。

「キッドのが、溢れちゃぅ…」

言われてキッドはニンマリ笑った。

「……ならオレが洗ってやる。」





シャワーブースに卑猥な音が響く。

「ん、ん、んやぁ」

ぐちゅぐちゅと掻き出される体液が太股を伝い排水溝に流れていく。

「…おい、動くなよ」

嗜めるような声にサラが涙目で反論する。

「だ、だってっ!」

…勝手に動いちゃう、

キッドの指が中で掻き出すような動きをする度に腰がびくつく。
昨日の余韻を引き摺ってそこは酷く熱かった。

啄まれ過ぎて腫れぼったくなった唇を尖らせて可愛い事を言う彼女に噛みつくようにキスをすると、


「…くぅん」

と鼻に抜けたような喘ぎが堪らない。


ずるずるとずり下がる身体を引き寄せて自分に凭れ掛けさせる。
密着した乳房がふにっと潰れた。

………無いな…

ひくつく彼女を楽しみながらも寄せた身体を覗き込む。
肩口に昨日見たそれは見当たらなかった。

片足をぐいっと割り開いて高く上げさせて、間髪入れずにそのまま貫く。

「やぁぁぁあ………」

浴室に反響した声にはっと口をつぐんだ彼女を責めるように腰を打ち付ける。

「…や、…んん〜、声っ、出…」

「出せば良いだろ?」

「あっ、朝っなのに…ダっメ…っ!」

何が駄目なんだか、とにかく駄目らしい。口をぎゅっと押さえて我慢している。

「おい、手、退けろ。」

その言葉にもふるふると首を振って逆らう。

意地でも嫌らしい。

「わかった。」

その声にホッと身体の力を抜いた瞬間、

ギリギリ床に着いていたもう片方の足も持ち上げられてしまう。最早支えるのは少し背中に当たる壁だけだ。
思わず口許の手をキッドの首に回してしがみつく。

「あっ、いや!」

下からの突き上げに、思わず甘い声をあげてからキッドの企みに気付いてももう遅い。

「すんなり、だな。」

簡単に最奥まで侵入を許してしまう自分が恥ずかしい。

「お前の中、オレの形だな。」

「やぁ……」

なんて卑猥な男だろう。
そんな言葉を平気で宣うこの男は。

だが、揺すられる度にぐちぐちと音がなって厭らしいのは自分の方だと吐露しているようで羞恥を煽る。

ピタリとあった腰が離れてはパン、と音を発ててまた重なりあう。立ち上がった赤い粒に擦れる度に爪先がぎゅっとなる。

「やぁ、落ちちゃう、」

大きなスラストに合わせて傾ぐ身体が覚束ない。

「落とさねぇよ、……いいから、もっと聞かせろ。」

ぐいっと力強く抱き寄せられて胸の先が重なりあう。

「ん、」

目だけで促されて舌を差し出せばキッドがぢゅっ、と吸う。

「ふぅ、ん」

ん、ん、と必死で自分にすがり付くサラを揺さぶり続ける。
夕べ、あれほど抱いたのにまだまだ足りなかったと思い知る。

自分をすんなりと受け入れた身体はどこまでも柔らかく解れていて、この快楽が自分だけでは無いと思うとますます彼女を抱き潰したくなる。

涙が滲む瞳も、合わせ続けた唇も、ぽってりと腫れて熱を持っているのに止まれない。

腰を押し付けたら、それに合わせるように動くサラに焦燥が募る。

わかってる、

わかってるから、もう少し味わわせろ。


何度となく腰を合わせて、それでも締め付けるそこに捩じ込むように押し付ける。

抱えた足にぎゅっと力が入るのを感じて、キッドも我慢することなくそれに合わせた。

「…出すっ、ぞ、」

「中、ダメっ、あ、……やぁ…アツいの、っだめ…んん」

ビュクビュクと飛沫くそれを受け止めてサラもまた絶頂する。
震えるキッドの楔に合わせて数度達する。

「あ……また…ぁ…」

抱えられたままのサラの秘裂から新たな迸りが滴った。





キッドは今度こそは、真面目に洗ってやったサラをベッドに寝かせてやる。昨夜からの濃厚な交わりにぐったりしたまま寝入ってしまったようだ。

赤く腫れぼったい唇を指でするりと撫でたキッドはしばらく彼女を見つめた。

脳裏に浮かぶのは今朝、達した直後に浮かび上がった肩口の紋章だ。

今度は、はっきりと見えた。

滲むように浮かび上がったそれは、昨夜と同じ様にすぐに消えてしまった。
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