Dream・カルマRain
□カルマRain 騒
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白ひげの部屋でサッチは自分の見つけた騒ぎの事やマルコが偵察に向かった事を話していた。
その時、
白ひげもサッチも同時に足元からの微かな揺れと音を感じた。
「親父…」
「…話しはマルコが帰ったら…だ。何時でも出れるようにしとけぇ。」
その言葉を聞いて頷き、サッチは甲板に向かった。
甲板に着くと件〈くだん〉の海賊船が轟々と燃えている。
……ありゃ〜、もぅ沈んじまうな。……マルコめっ!様子見じゃなかったのかよ?
全くよぉ〜と小さく溜息をついた時
「あれ一体何なの〜?」
後ろからハルタが寝ぼけ眼で尋ねる。
それにサッチはかい摘まんで説明した。
「ハルタ、わりぃがお前んとこの奴ら起こして出港準備しといてくれるか?」
「良いけど?ログは?」
「今日の夕方には溜まってるから大丈夫だ。」
「出港準備か〜〜……それってツマンナイよね〜。いっつも美味しぃとこは、マルコやサッチが持ってっちゃうんだからさ〜。」なーんて可愛いらしい笑顔でハルタは沈みゆく船を見つめた。
それを見て
…怖っ
と背筋を震わせた引き気味のサッチを残して、ハルタは鼻歌を歌いながら船内に戻っていった。
程なくして、暗い空から蒼い焔が帰還した。
だがその姿……いや持ち物?にサッチは戸惑った。
「……ちょっと……ねぇ?……マルコさん?……《それ》一体何?」
「……人…だよい」
「ンなこたぁわかってる!!俺が聞きてぇの……は……」
そこまで言ってサッチは血相を変えた。
「ちょっ!すげぇ怪我じゃねぇか!?とりあえず医務室に運べ!俺は船医起こしてくる!」
言うや否やサッチは走り出した。
「……オレが運ぶのかよい……」
自分で連れて来た事は棚に上げて、マルコは深く溜息をついた。