テニプリパラレル。
□ウソ、大好き
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俺はひたすら日吉を探していた。馬鹿げたゲームを始めて、俺たちはバラバラになった。しかし、もう鳳、宍戸、滝。三人の犠牲が出てしまった。
でも、ホッとする。日吉の名前は呼ばれなかった。
「どこにいるんだ…」
いっそ、この銃で己の頭を撃ちぬこうかと思った。でも、その度に日吉の声が聞こえる。
<景吾さん…アイタイ>
なので、なかなか死ねない。でも、日吉はいない。
しばらく歩いていると、後ろに気配を感じた。振り向こうとすると頭にヒンヤリとした感触。銃が突きつけられている。
「跡部”部長”、動かないでください」
聞こえたのは、必死に探していた日吉の声だった。しかし、様子がおかしい。いつもなら跡部さんと呼ぶのに。
「…顔、見せろ」
「!っ…ダメです。動かないでください」
「なんでだ?」
「黙ってください!」