跡日。
□不意打ちスマイル
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あぁ…これはどんな試練なんだ…。
今、俺の部屋に日吉と2人きり。しかし、日吉は俺の膝の上で寝てしまっている。
「…ガマン、出来るわけねぇだろ」
今すぐにでも食べてしまいたい。しかし、ここは理性でグッと抑える。
「んっ…跡部、さん」
「っ!?」
ただの寝言のようだ。でも、なんで俺の名前が?
いろいろと考えていると暑くなってきた。
「好き…です」
心臓がドキリと跳ねた。いつもなら絶対言わないのに…。しばらく日吉を見ていると、にこっと笑った。
「っ…その顔、反則じゃねーの…」
日吉のサラサラとした前髪をフワリと上げて、額にキスをする。
くすぐったかったのか、身体を少し動かす。
「おやすみ、若」
そう告げて、俺も少し眠りについた。