跡日。

□今、あなたのもとへ
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跡部さんが死んで1ヶ月経つ。それはいきなりのことだった。

三年生の遠足で海に行った先輩達。話によれば、向日さんが溺れたのを助けるために海に入った跡部さんは、波にのまれてしまったらしい。そして2人は…


死んでしまった。


忍足さんも泣いていた。最後、死体が運ばれるまでずっと。愛している人を失うということは、こんなにも残酷なことなんだと痛感する。
でも、忍足さんは強かった。あれ以来、泣いたことなんてない。一度、聞いてみた。悲しくないのか、と。すると、忍足さんは

「岳人は、毎日のように笑っとった。きっと、俺が泣いたら悲しむんやないかって、思うんや。それに、俺かていつまでも岳人にすがって生きていきとうない。岳人はずっと俺を見守ってくれる。悲しくないで?少し、寂しいけどな」

それに比べて、俺は弱い。何度も自殺しようとした。でも死なない。ただただ赤い液体がつたっていくだけ。何をしても死ねない。最近では、リストカットが親にバレて、刃物類をすべてすべて捨てられた。そして、言われたんだ。

「若がこんなことしても、跡部君が帰ってくるわけじゃないでしょ!!」

そんなことわかってる。俺が一番わかってる。だから、帰ってこないなら、俺からいくしかない。
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