忍岳。
□鎖
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忍足side
岳人…がくと…ガクト…。
好きだなんて感情じゃ収まらない。
アイシテル
歪んだ愛情表現しかできない。こんなことしかできない自分を責める。
いつか岳人は離れていってしまう。
捨てられる。
ヤダ…
だから鎖でつないだ。
こんなに俺が弱いから…。
俺は岳人の手首を見た。鎖が擦れるためできる赤い痕が痛々しい。
隣で眠る岳人は死んだように白い。
「せめて…せめて、死んで欲しいって言ってくれれば…あきらめ、つくんやけどなぁ…」
岳人の髪を撫でながらつぶやいた。