忍岳。
□らびっと。
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「なぁ、侑士…俺のこと好き？」
珍しい。いつもなら俺が好きだと言ってもウザイとか言うのに。
「なんで…そんなこと聞くん？」
すると岳人は身体をまるめて、ボソッと呟いた。
「最近、侑士が俺のこと求めてこないし…今日、告白されて…笑ってた…」
そういうことか、と苦笑する。
確かに、今日、俺は名前も分からん女子から告白された。笑っていたのは、最後の頼みだからと言って。
正直助かった。前なんか、一回だけキスしてとか、ヤってみれば気持ちが変わるとか。散々な目にあった。
それに、岳人を求めなかったことにも理由がある。それは、岳人を傷付けないため。
きっと、キスをすれば止まらない。そう思ったから。
「岳人、それは誤解や」
「うるさい…聞きたくない」
俺は、岳人のそばに行った。少し震えている。
そのとき、俺は岳人から前に聞いた話を思い出した。