黒バス。
□お家デート
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今日は黄瀬君の家に行く。練習日ではない日曜日、僕らはどちらかの家で過ごす。いわゆる、お家デートってものだ。学校が違うとやはり、なかなか会えないわけで。毎週密かに楽しみにしていることだった。
黄瀬君の家のインターホンをならす前に、玄関が開けられて、驚いた。出てきたのは黄瀬君のお母さんだった。
「あら?テツヤ君。こんにちは」
「どうも。これからおでかけですか?」
「そうなのよぉ。涼太呼んでくるから、あがってて」
そういってにっこり笑って黄瀬君を呼びに二階へあがる。その間に小さくお邪魔しますと呟き中へ入った。
しばらくして黄瀬君とお母さんが降りてきた。
「じゃあ涼太、今日は遅くなるから。テツヤ君、ゆっくりしていってね」
黄瀬君はお見送りに行って、駆け足でこちらに帰ってきた。
「黒子っち久しぶりっスねぇ!」
「先週も会ったじゃないですか」
「一週間でも辛いっス!」
そう言いながら抱きついてくる黄瀬君は犬のようで、愛しかった。頭を撫でると少し赤くなってえへへと笑う。
そんなやり取りの後、黄瀬君は僕をソファに座らせ、キッチンへと向かった。