土沖。
□Ferris wheel
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今日は俺も総悟も仕事が休みだった。たぶん、二週間ぶりの休みだ。最近は仕事が多く、二人でいる時間も少なくなっていた。まぁ、総悟に至ってはサボりっぱなしという話も耳に挟んだが。久しぶりの休みなので、総悟と二人で遊園地に行くことにした。総悟はこのような場所が好きだから、目を輝かせて頷いてくれた。
「土方さん!あれ!あれ乗りやしょう!」
「はいはい。ちょっ、あんまひっぱんなって」
袖を引かれて乗り込んだのは、コーヒーカップ。俺と総悟は黒と赤のカップに乗り込んだ。
「あんまり回しすぎて吹っ飛ぶなよ?前のジェットコースターの時みたいになるのは御免だからな」
「っ!分かってまさァ!」
「分かってるわりには…随分と速くねぇか?」
「そんなことないでさァ。飛んでけ土方」
「確信犯じゃねぇか!!」
それでも、総悟はとても楽しそうで、いつもより子供のように見えた。