テニプリパラレル。

□なんでこんなにも綺麗な赤
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岳人の口から放たれた言葉。目は虚ろだが、俺をしっかり見つめている。

「侑士…殺してっ、殺して、よぉ!つらい!もう生きてるのも!侑士!」

「岳…人…」

岳人は、何度もナイフで腕を切ったらしい。痛々しいほどに傷が深い。

「侑士…」

俺は、ジャージのポケットから銃を取り出す。すると、岳人はひどく安心したような顔を見せる。つらいのは一緒。この手で岳人を殺すなんて。

「岳人…」

「ん?」



愛してる…


バンっと銃声が響く。岳人は…死んでしまった。ヤダ…ヤダ、ヤダ!

「岳人…俺も…そっちいくからな?」

嗚呼、なんでこんなにも綺麗な赤なんだろう。血の色も、岳人の髪の色も…。
自分の頭に銃を突きつける。怖くはない。岳人がいるから。

最後、俺の耳に薄らと聞こえたのは、誰かの嘲笑う声だった。


優勝者ナシ、

end
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