土沖。
□Nightmare
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はっと目を覚まして時計を見ると、夜中の三時を指していた。
頬に軽く触れると涙で濡れていた。寝巻きで顔を拭い、布団から出る。今日で何度目かわからないほど近頃悪夢を見る。そのせいで最近は寝不足になっていた。そして、悪夢を見た後必ず土方さんの部屋へ行く。
俺が起きる時間は土方さんは寝ている。そっと入り込み、軽く唇を重ねるのが日課になっていた。これは存在を確かめるためだった。土方さんの部屋を出て、自分の部屋に戻り刀を手入れする。そして夜が明けるまで待つ。こんな生活を続けていたらいつか倒れるかもしれない。また土方さんに迷惑をかけてしまう。それでもあの悪夢は消えることはなかった。
数日後、俺は見事にぶっ倒れた。おとなしく寝るが、またあの悪夢にうなされた。涙と共に目を覚まし、ため息をつく。土方さんの部屋へいつものように向かうと、明かりがついていた。
「土方さん…いますかィ」
「総悟か?入っていいぞ」
襖が開けられ、目の前には土方さんが立っていた。それによって安心したのか涙が出てきた。泣き顔を見られないように土方さんに抱きついた。
「っ!なんだよ、いきなり」
「土方さんっ…土方さん土方さん土方さん!」