短・中編置き場

□平凡が夢
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黒髪の短髪、黒色の瞳、平均身長170、常にテストの点数は平均点、クラスメイト、教師からの認知度は濃くもなく薄くもない並。深く付き合ってる友人は無し。広く浅い友人関係。将来の夢は普通のサラリーマンで可愛いお嫁さんと2人の子供。並々の幸せな家庭を夢見てます。


そう言えたらな。
そんな平凡人種に俺はなりたかった。
此処が共学校だったら夢には近づけただろう。俺の居る場所男子校。しかも屋上で煙草を吸って死んだ目をしてる。

短髪黒髪で平凡高校生デビュー!
しーたーけーどーさぁぁぁ。
俺が入学した学校は不良校で有名な所だった。俺頭悪いからそうゆう所しか受けれず受からなかった。救いは其処が公立の高校だった事。平凡と言えば公立高校。お袋も公立で良かったと胸を下ろしていた。

平凡高校生デビューの話に戻ろう。

中学の時やんちゃしまくってたからさ、高校生になったら落ち着いてお袋に甘えるのを辞めてまとも人間、つまり平凡高校生になろうと痛々しい金髪を黒に染めてきちんと制服を着込んで黒縁伊達眼鏡装着。何処からどう見ても平凡高校生うっしゃー!お袋も更正した俺に目からコンタクトレンズ?とか言ってた。うんうん、我ながら完璧!テンション上がったが落ち着かせていざ入学式!

で、この平凡高校生晴れ舞台の入学式で俺は暴れてしまいました。

入学式先生や色んな人の祝辞を聞いてると眠くなって寝てしまって、心地よく寝ていたら無駄にデカい音を鳴らす数台のバイクとかパイプ椅子をパイプで壊す音だろ、マイクを持って大声でなんか言ってるし、取り巻きも煩く騒いでさ、完全に眠りの妨げになって俺は自動的に起きる。

教員は追い出そうとしてるけどバイクには適わない。入学式はメチャクチャ。
俺達新入生は至急避難。教員も保護者も避難。だけどさ、奴らが俺のお袋に手を出した。その瞬間プツンと切れました。隣に居た奴に眼鏡を預かって貰い列から離れお袋を救出しに向かって跳び蹴りから始まり簡略跳び蹴りで終わった。俺以外の新入生も数人混ざってた。暴れ終わった周りはぐっちゃぐちゃ。入学式の跡形も消えた。

落ち着いた頃に教員がやってきて何故か俺達が取り押さえらた。
お袋がまたお偉いさんに俺と一緒に頭を下げる。また、やってしまった……。

退学にはならなかったものの平凡高校生デビューは失敗に終わった。


ギィ…と、屋上の扉が開く音が聞こえた。
いつもの奴だろう。


「おーい筑紫!ボスが呼んでる!」
「行きませーん。僕は今、街の風景を楽しんでいるのです」
「僕はキショいからやめろって。それに黄昏てるだけだろー?」
「原田君、君が僕に変装してボスの所へ行きたまえ」
「ぶっ殺すぞ筑紫」
「暴力はんたーい」


と、言いつつ殴る俺。
チッ、原田避けやがった。

原田といい、原田の言うボスは嫌いだ。
なーにが「お前の蹴りに俺は惚れた。つき合え」だ。思い出しただけでも鳥肌と悪寒がする。原田はボス!ボス!煩い。あ、煙草無くなった。


「何処行くんだよ筑紫」
「御手洗いですが何か?」
「便所の前にボスの所に来いよ」


誰が行くか。

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