平凡勇者と腐った魔王様

□それからそれから2
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「俺達だけで倒すって格好いいこと言っていたのにな」
「すいません。僕の仕掛けていた魔法の威力が大きすぎて、山火事になるほどの威力とは思っていませんでした」

恥ずかしい結果で終わったが、セイには良い勉強になっただろう。
これからは加減も覚えて魔術の使い方を広げていくんだろうな。


「ま、これからも頑張ろう!」
「はい!そうですね!」
「うんうん!がんばろー!」
「「おー!……って、え?」」


俺の右にはセイ。
その隣には誰も居ないはずなのに増えてる。
そっと見れば……


「グラトニー?!」
「ヤッホー!再びグラトニーだよ!勇者!この魔術師を返して欲しかったら俺に着いてきてくれるよねー?」


グラトニーは素早くセイの両手を拘束して鉈を首に突きつけた。

クソ、やられた!
ネネとソイルの説教の後で、もうグラトニー達と出会さないだろうと気を緩ませていた矢先だ。

しかも、セイを人質にされたら言うことを聞くしかない。

「チャムル、逃げて」
「オマケ魔術師は黙ってね〜」
「解った!着いていくからセイを傷つけるな!」
「じゃあコレ、自分で着けて」

渡されたのは細い鈴付きの首輪。
ん?首輪?!

「俺が言うのもなんだけど、普通は手錠とか目隠しとかじゃないのか?」
「首輪で合ってるよ。リードも着けるし、逃げられないでしょ?」

で、いつの間にかセイに首輪が着けられている。
俺達は犬扱い?!

「コレ着けて勇者を連れて行かないとプライドとグリードが煩いし、怒られちゃうから着けて。お願い。クッキーとか飴ちゃんあげるからさぁ」

グラトニーの大事だと思われるお菓子を渡してまで?!そこまでして?!
どんだけその2人が恐怖対象になってるんだよ?!

「それとも何?俺に脚を食べて貰いたいの?食べて良いの?食べたいけど我慢してるのに」
「着けます。着けるから食べないで」
「良い子だねラスト。さ、行こう。オマケの魔術師はグリードに頼まれてるから一緒にきてね」

グラトニーにリードを着けられて、俺達は連れて行かれました。


.
.
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連れてこられた先は学校の地下。
薄暗くて所々電球が点滅している。
それに、掃除はされていないのか蜘蛛の巣や鼠が走っているのを所々よく見かける。

数分間歩かされて、一番奥の大きな扉が開かれた。

「おまたせー!ラストとオマケを連れて来たよー!」
「遅かったなグラトニー。約束のお菓子は抜きや」
「えー!連れてきたらくれるって言ったのに!約束したのに!」
「あははっ、冗談やて。ほれ、お菓子」
「もぉ!グリード!俺で遊ばないで!」
「すまんすまん。お菓子もっとやるから許してぇな」
「ゆーるーすー!」

軽っ!グラトニー簡単に許してしまうんだ!
って、それより中だ、中の部屋も薄暗くて、多くの蝋燭で部屋の明かりを保っている。
倒れたら火事になるし、空気が悪い。
それに、何故が赤いカーテンやら布、ソファーやクッション等全て赤色系で統一されていた。

長いこと居たら目がおかしくなるだろうから早く出たい。

真っ赤で大きなソファーに座っていたクリードは立ち上がると俺の元にやってきた。

見下げて、ニタリと不気味に笑う。

「ほぉ、このチビが勇者の末裔でラスト候補か」
「俺はお前達の仲間にならない」
「可愛い虚勢やな」

グリグリと俺の頭を撫でられて痛い。
完全に子供扱い、だったらラスト候補から外れてしまえるのでは無いか?

と、思っていたが違った。
胸ぐらを捕まれてグリードが座っていたソファーに投げ突けられた。

「チャムル!」
「いってぇ、」

セイが声を上げたのは聞こえた。
だけど俺の目の前はグリードで、腹の上に跨がって両手を封じられた。

「色気が足りんさかい、出して貰うで」
「チャムル!チャムルから退け!このショタコン!ロリコン!ゲス野郎!」
「色気が無ければ色欲の魔獣と契約出来へんから、しゃあないねん」

ビリッと俺の服が破られた。
折角セイが用意してくれた服なのに!

「てめぇ、離せ!このっ!ショタコン!」
「ほぉ、乳首ピンク色、肌白」
「触るな!変態ショタコン!」
「……語尾ショタコンにせんといて。自分、ショタコンやないし」

セイと俺でショタコンショタコン連呼していると貰ったお菓子を食べていたグラトニーまでショタコンショタコンと言いだした。

これからグリードをショタコンと呼ぼう。

「まぁええわ、ショタコンでも。今から悪戯するし」
「っ!くそっ!」
「チャムルから離れなさいショタコン!」
「あんさんとも後で遊んでやるさかい、視姦してち○こでも立てとき」
「チャムル!チャムル!っ!」

セイが俺を必死に止めようとするが、グラトニーがリードを持っていて俺に近づけない。

しかもグラトニーに後ろから引っ張られ苦しげに後ろに倒れた。

「煩いよ、オマケは黙って見てなよ」
「おい!セイには触るな!何もするな!」
「はいはい。勇者は俺に集中しような」

顔を捕まれて無理矢理キスされた。
しかも舐められて口の中に入ってくる。

気持ち悪い!苦しい!吐きたい!出て行けよ!

ガリッ!

「イッ!」
「はぁっ、はぁっ……」

思い切って舌を噛んでやった。
噛んだ感触も気持ち悪い。
早く濯いで吐き出したい。
血の鉄の味が不快だ。

でも、キスからは免れた。

「やるなぁ。あんさんがそうなら、薬使わせて貰うで」
「薬?」
「媚薬。飛んでしまえばこっちのもんや。しかもこの薬は飲んで良し塗って良しで楽しめる媚薬やさかい、楽しませて貰うで」

液体は瓶に入っていて、その中に筆も刺さってる。

嘘だろ……誰か、コレは夢だと言ってくれ。


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