漆黒の魔導師

□小ネタ集
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【友達いない?】



カ「なあクロー。お前友達いないのか?」
ク「その変な呼び名は止めてください。そして、何故そのようなことを?」
カ「だって、クロいつも勉強とか何だかで魔殿からあんま出ないじゃん。
なぁ、ぶっちゃけいないだろ」
ク「…不躾な方ですね。別に無くても不便はないので何ということはありませんよ。
寧ろ、そんなしがらみ、無い方が気分が楽ですし」
カ「なんだソレ。つーかやっぱいないんだ」
ク「それに、闇魔導師を目指すものが、そんなもの…。
自ら弱点を作るようなものです」
カ「うーわ、そういうこと言うんだ!
前々から思ってたけど、あんたってくっらぁーい奴だよな!俺、嫌いかも」
ク「結構です。あなたに好かれるなんて虫酸が走ります」
カ「んだとー?」
エ「はいはい。口喧嘩はもう終わりにして、夕飯の支度手伝ってくださいね」
ク「…はい」
カ「じゃあ、俺は、ルシエル呼んでくる〜♪」



食器を出したり、料理をのせたりしながら二人。

ク「…………。」
エ「…もしかして、さっきカイルくんに言われたこと気にしてるんですか?」
ク「……。いえ、べつに…。」
エ「…大丈夫ですよ!クロガネさんには、私やルシェさんがいるじゃないですか!
気にする必要なんてないですよ!」
ク「いや…だから私は別に…」
エ「それにルシェさんだって友達いないし、そんなことくらい何でもありませんよ!」
ク「師匠と…同じ…」←(なんか嬉しそう)
エ「でも…確かにクロガネさんは、自分の感情をもっと表に出したほうがいいかもしれませんよ?カイル君みたいに」
ク「いえ。それは嫌です」
エ「あ…そう」
ク「あんな奴みたいになることは死んでもお断りです」
エ「もしかして、クロガネさん、カイルくんのこと…」
ク「はい。大嫌いです」
エ「…クロガネさんは、少し感情を言葉にするの控えた方がいいかもしれませんね」


だから友達がいないのかもしれない。




――――――――――――――

顔は無表情なのに、自分の気持ちは包み隠さず言うクロガネ。
そりゃ友達できんわな。



 
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