WJ系短編詰込式
□仕事さぼり
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もぐもぐ。
「そういやルキアちゃんさー、」
「もっと良く噛んでから飲み込め。胃に悪いぞ」
「大丈夫大丈夫、私結構丈夫だから」
もぐもぐもぐもぐ。
「下手に体を壊されると兄様に私が叱られるんだ(大体私が一緒にいるからな)」
「隊長に?あの方も暇だねぇ……」
「暇などではない。おぬしが体調を崩すと、その分仕事が増えるらしいのだ」
やはり団子はうまい。
四本目の串に手を伸ばすと、ルキアにじろりと睨まれた。
「食べ過ぎもダメだぞ」
「ルキアが食べなさすぎんだよ。ですよね、隊長」
四本目を手に取り、団子を一気に二つ口に入れる。
ゆっくり咀嚼して飲み込み、言った。
するとぎくり、と気配が揺れた。
バレバレですよ白哉兄様。
「……あ、兄様!」
「やっほー隊長。私に何かご用ですか?」
ゆらりと影から出て来る隊長は、ちょっと恐怖。
しかも綺麗な顔して無表情だから尚更だ。
今度是非、お化け屋敷のお化け役で出て欲しいと思う。
イヅル連れてくから。
きっとあいつ、泣くんだろうなぁ……。
「貴様、仕事の最中に何ごとだ……」
地に這うような低音。
ぴりぴりした空気が彼を包んでいる。
「お茶ですよ、お茶」
置いておいた湯飲みを出してそう答える。