学園BASARA

□番外編
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■三年味噌型わらしべ長者



『あっ、孔怜、シャー芯くれない?』

現国の授業中、珍しく真面目にノートをとっていた私に、隣の席の佐助が手を伸ばして言ってきた

『税抜き200円20本入りのHB0.3mmのシャー芯1本単品価格300円になりますぅ〜』

『高ッ!』

我ながら見事なぼったくり

だって残り5本しかないんだもん

0.3のシャー芯は本当にもろい

分子構造は違ってもダイヤモンドと同じ炭素でできてるとは思えないくらいもろい

まるで私のガラスのハートのように…

だから20本あっても0.5mmより補充頻度は早いのだ

出し渋っていると佐助は伸ばした手を一度引っ込めて、鞄の中をまさぐると、何かを取り出して私の机の上に置いた

『それと交換ならいいでしょ』

私の筆箱を奪ってシャー芯を1本取り出す佐助

一見マッチに見える紙を開いてみると、針と糸が出てきた

『裁縫セット…』

『やっぱり裁縫といえば女の子のたしなみじゃない?』

それだけ言うとカチカチとシャープペンを鳴らし、ノートを取り始めた



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