十五夜
□2の奇跡
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「・・・・だ・・・・」
「・・・すよ・・・」
『ちっ・・・うるせ』
あのまま寝た私は、誰かの声によっておこされた。
目を開けると目の前には青峰と黒子の顔が。
『・・・・・・・』
「そんな嫌そうな顔すんじゃねぇよ」
『嫌そうじゃねぇよ。嫌なんだよ』
彼の目をみて真剣に言ってやった。
ちなみに私の顔はいま超無愛想なはずです。
「けっ、可愛げのねーおんな」
『フン、お前に女としても見られたくねぇよガングロ』
ぶちぶちとガングロから聞こえる。
隣で黒子がおさえる。
「初めまして。僕は・・・『黒子テツヤ』・・・!」
『帝光中バスケ部レギュラー。パス回しに特化した、見えない選手・・・じゃねぇか?』
「・・お見事です。」
彼は少々驚いているように見えた。
「お『青峰大輝。ガングロスケベゴリラ』
「てめぇ・・・!!殺されてぇのか・・・!」
『んで、お前らはなぜここにいる?間違えた。まずは俺から半径10メートル以上離れろ。』
ずっと寝そべったまま話をしていた。
彼らがいて起きられなかったのだ。
「すみません。では僕らの話をきいてもらいます。あなたは、「天と地の支配者」と言われている名無しさんさんではないでしょうか」
『ほう、ずいぶんと率直に聞いてくるな』
「回りくどいものは嫌いなんで」
『・・・ククッ、ほんっと、やんなるぜ全くよぉ・・・・』
前髪をかき分けその場に立つ。
『お前らがどうあがいても俺にバスケをやらすのは不可能。お前らに理由を教える価値はない。・・・・・でも』
屋上の出入り口のドアノブに手をかけ、二人を見やる。
『俺を本気にしてくれたら・・・・やってもいいぜ、バスケ』
「「!!」」
にっ、と笑い、屋上を後にする。
さぁ、彼らは私を本気にさせてくれるだろうか。
それとも・・・・