十五夜

□8の奇跡
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〜15分後〜


『死ね糞ゴリラ!!』

「黙れアバズレ!!」



「まだやってる」


やっほー俺光輝。今回は俺が進行するよ(キラッ)


さっきの口喧嘩から15分が立った今、まだ大輝と名無しさんは15分前と同じことをしていた。


本当に飽きないよなーあいつら。



「そろそろやめるのだよ。」



『・・・・真太郎に免じて許してやろう』

「ムカつく!!」


真太郎が二人の間に入り、喧嘩を止める。

真太郎に素直に従うのを見て大輝は不満げだった。


「じゃぁ俺はそろそろ戻るよ。昼休みも終わるころだし」


「俺も〜じゃぁね名無し」


『おう。敦。放課後でな』


名無しさんと敦が手を振る。かわいいなぁ・・・名無しさん・・・。

『気もい顔してんじゃねぇよ光輝』


「ひどいよ!!ひどすぎる!!俺先輩だよ!?」


『気もい顔しないでください光輝先輩』


「先輩つけて言い直さなくていいよそんな言葉!!」


どうやら大輝と俺には少し手厳しいようだ。

まぁ、そんなとこも含めかわいいんだが。


え?俺が名無しさんのことを好き?当たり前やんそんなこと。


『さ、さつきもも早く帰れ。授業始めるぞ』


「え?名無しさんちゃんもでしょ」


『俺は寝る』


一言吐き捨てその場に寝っころがる。


『すー・・・・』


「寝んの早!!」


大輝が驚いている。そりゃそうだ。こいつの特技は早寝だからな。


「こうなったらもうこいつ起きねーよ?お前らも戻ったもっどった」


「先輩も戻るのだよ」


「わーてるよ」


真太郎に言われ俺も立ち上がる。

案の定名無しさんは寝ていて、起きる気配すらなかった。



「授業に出なくて大丈夫なんですかね・・・」


「あぁ、安心しろ。こいつ全然授業出てないわりにすごい頭いいから」


「青峰君とは違いますね」


「テツ、殴られたいか?」


「いえ、めっそうもない」


大輝とテツヤのコントが始まる。

が、みんな慣れているため、その場から無言で去っていく。



「じゃぁな名無しさん。放課後」


俺は一言吐き捨て、屋上から出て行った。
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