インフニット・ストラトス復讐の翼

□第二話
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私は今、IS学園の一年一組にいる。


あれから入試を受けて普通に合格した。ちなみに機体は専用機ではなく打鉄を借りた。


あのISは公式な所属はしていない個人の所有物だ。そんなのを見せびらかしたら色々とよってくる。だからその存在は隠すことにした。


元々あのISはISを破壊するために作った機体なので試験で使う気はない。


ちなみに今、クラスはお通夜状態だ原因はわかってる。


私の前に座ってる男、織斑 一夏のせいである。


世界ではじめてISが使える男性・・・らしいがそんなに堅くなることか?


だいたいこの織斑 一夏がISを使えるのはどうせ開発者の篠ノ乃博士がいじったんだろう?


と考えていると先生が入ってきた。全然 大きさが会わないメガネを掛けてる先生・・・


しかし、立派な双山をお持ちで・・・・・私もいつかは・・・・


虚しくなりますね。


「み、皆さん。IS学園によ、ようこそ。私はこのクラスの副担任の山田 麻耶です。一年間よろしくお願いしますね」


と、緊張してるのかびくびくしながら挨拶する山田先生・・・やっぱり織斑 一夏が気になるみたいだな。

まあ、そんな状態で自己紹介が始まった。


そして、『あ』から始まり次は『お』、つまり、織斑 一夏の番になるのだが・・・


「織斑君。織斑君」


と、先程から山田先生が声を掛けているが全く反応がない。どうしたんだ?


と、思っていると織斑 一夏はいきなり返事を返した。いったい何なんだ?


そして、彼の自己紹介になったのだが・・・


「お、織斑 一夏です」


と言って数秒間硬直。私を除く全ての生徒は「それで終わりなの?」といった目で織斑 一夏を見つめる。

織斑 一夏もその視線を感じ取っているのか必死に話す言葉を探しているようだが・・・


「い、以上です」


と、織斑 一夏が言った途端、数名の生徒がコメディーみたいに椅子から転げ落ちた。そして・・・


「貴様は自己紹介すらまともにできんのか」


と、燐とした声が響き、


バシィィィイイイン


と普通は人の頭からなってはいけないような音が織斑 一夏の頭から響いた。しかし、すぐに復活した織斑 一夏は・・・


「ゲェ!関羽!!」


と、叫びをあげると・・・

「誰が三國志の英雄だ」


と、再び、頭を殴られ机に突っ伏した。


そこにいたのは黒いスーツを完全に着こなし右手に出席簿を持った織斑 千冬がいた。


クラス中から黄色い声が上がるが、私は込み上げてくる怒りを押さえるのでいっぱいだった。


こいつがお父さんとお母さんを・・・


と、何度も込み上げてきた怒りを何とか押えこみ、私が普通に戻った時には、クラス内の騒ぎも収まり、自己紹介に戻っていた。


そして、私は普通に当たり障りの無い自己紹介を済ませた。


そして、休み時間になり私はトイレに駆け込み、顔に水をかけた。自分の中の復讐の熱を冷ますように・・・



そこから、放課後まで、私は冷静でいるのはかなり難しかった。


クラスの担任は織斑 千冬だ。授業中はずっとクラスにいる訳だからついつい、ISを展開しそうになってしまう。


しかし、自分に何とか言い聞かせて踏みとどまるがそれの繰り返し。


授業内容何て全く耳に入ってきてなかった。


途中、何か言い争いがあったみたいだけど・・・


そして、気がついたら寮の自分の部屋にいた。ちなみに部屋は1026号室で一人部屋だ。


私は人部屋であることに喜びながら、荷解きを済ませて、ゆっくりとコーヒーを飲んでいた。


そして、汗を長そうとシャワーを浴びていると部屋のドアを叩く音が聞こえた。

「はーい。ちょっと待ってくださいね」


と、シャワー室から出て体をタオルで拭いて体に巻き脱衣場を出て、先程寝間着を収納したクローゼットを開いてその中の一着を手に取り、体に巻いていたタオルを取った時、部屋のドアが開かれた。


「ごめん。ちょと・・・匿って・・・ほし・・・いんだ・・・けど・・・」


と、いきなり部屋に現れた織斑 一夏は私の今の姿を見て硬直、私は、落ち着いてタオルで体を隠して、硬直している織斑 一夏に近づく。


「あの・・・その・・・ごめん」


と、謝る織斑 一夏。私は笑顔のまま左腕を振りかぶり織斑 一夏の顔を殴る。

私の専用機の待機状態は左腕の義手だ。それなりの馬力があり、手加減はしたが織斑 一夏は殴られそのまま吹き飛び、廊下の壁に当たって倒れた。


私はそれを確認したらドアをしめた。


今度、簡単な鍵を作るか・・・


そう思いながら寝間着に着替えて眠りについた。





朝、目覚ましの音に起こされ、シャワーを浴びる。


そして、髪を編み、制服に着替えて食堂に向かう。


朝食として、味噌汁とご飯、焼き魚がついてくる定食を注文する。この定食は毎日、焼き魚の種類が違うらしい。今回は鮭だ。


私は定食を食堂のおばちゃんから受け取り、空いていた席について食事を始める。


そして、半分ぐらい食べたところで・・・


「ここ、いいかな?」


と織斑 一夏が篠ノ乃 箒を連れて現れた。


私が「いいですよ」と、言うと織斑 一夏は「サンキュー」と言って席につく。篠ノ乃さんも織斑 一夏の横に座った。


何にか篠ノ乃さんの顔がおもしろくなさそうな顔をしているけど気にせず食事を続ける。そして、食事の途中で・・・


「昨日はごめんな。勝手に部屋に入って」


と、織斑 一夏が謝ってきた。


「今度からは必ず招き入れるまで待ってくださいね」

「ああ、わかった」


と、私は答えて、食事を再開して残り少なかった味噌汁を飲み干し「ごちそうさま」と言ってトレイを持って席をたった。


そして、トレイを食堂の返却口に返して、教室に向かった。



教室についた私はすでに教室内にいた生徒と軽く挨拶して、自分の席についた。

そして、暇潰しように持ってきた本を読み時間を潰していた。


そして、ちょうどいいところで・・・


「なぁ、何読んでるんだ?。」


と、前の席に座っる織斑 一夏に声をかけられた。


はぁ・・・


「何ですか?」


「いや、沙耶さんが楽しそうに読んでるから何を読んでいるのか気になったんだ」


と、まるで友達のように語り掛けてくる織斑 一夏。貴方は私の友達か?それに何で勝手に人の名前を呼んでいるんですか?


と、私が思ったことを口に出さずに、当たり障りのないように答える。


「何なら読み終わったら貸しましょうか?」


「いいのか?なら今度、貸してくれよ」


「わかりました」


「サンキュー沙耶さん」


と、会話を終えて読者に戻ろうとしたが織斑 一夏が再び・・・


「そういえば沙耶さんってISのことわかる?」


「まぁ一応・・・」


「だったらここのことを教えて欲しいんだけど」


と、貴方の町の電話帳並みの厚さがある入学前の事前参考書(必読)の本を開き、その中の一文を指差してくる。


「ここは・・・」


と、私は普通に教えてあげる。過去にとある会社にテストパイロットをしていたのでISのことならある程度わかる。


「おぉ、そういうとこだったのか。ありがとう沙耶さん」


「別にいいよ。ところで何で織斑君はこんな重いものを持ち運んでるの?」


「いや、俺さぁ、昨日、再発行してもらったから覚えないといけないからな」


あぁ、そういえば昨日、古い電話帳と間違えて捨てたとか言ってたな。


ちなみに私は古い雑誌と一緒に捨てましたよ。


まあ、そんなことを織斑 一夏に話す必要はない。


「しっかし、コレ、ちょっとは薄くならないのかな」

「まあ、確かに余計なことがたくさん書いてるからね・・・」


と、話したところでチャイムがなり山田先生と織斑 千冬が教室に入ってくる。

私は本を鞄に戻し、織斑 一夏は教卓の方をむく。


そして、今日も殺意を押さえる苦悩の時間がやっときた。





放課後。織斑 一夏は篠ノ乃さんに連れられて剣道部に向かった。何で私がそんなことを知ってるのは、頼んでもないのに織斑 一夏が私に話してきた。


はぁ・・・


と、私は自室のベッドに座って、ため息をつく。


実際、学園生活はキツい。主に織斑 千冬に対する殺意を押さえるのが一番堪える。このままじゃいつか爆発してしちゃうかもしれないかな・・・


と、考えていると今朝の織斑 一夏との会話を思い出す。


まぁ、彼自身は悪い人物ではないだろう。むしろ好感が持てる。


しかし、やっぱり彼は織斑 千冬の弟。それだけで私は彼のことを嫌っている。

最悪だな・・・私って・・・


そういえば彼、あの貴方の町の電話帳並みに分厚い参考書を暗記しないといけないとか言ってたな・・・


私がテストパイロットをしている時、同じ物を暗記した事があるので彼の苦悩が理解できる。


「そうだ・・・」


と、あることを思いついた私は机の上に整理された本棚から一冊のノートを取り出す。


コレは私があの貴方の町の電話帳並みの分厚い参考書の重要な場所だけ抜き出し、それをまとめたものだ。


「彼に貸してあげようか・・・」


そう思った私は隣の部屋に向かった。




私は1025室とプレートが張られた扉を三回ノックする。


「ん?鍵は空いてるから入ってくれ」


と、中から織斑 一夏の声がしたので私は「お邪魔します」と言って部屋の中に入る。


「沙耶さん?どうしたの?」


と、机に座って例の貴方の町の電話帳並みに分厚い参考書を開いて勉強している織斑 一夏がいた。

私は彼に近づき、ノートを渡す。


「これは?」


「これは、私がその分厚い本を勉強する時に作ったノート。この中の必要な部分を抜き出してるから」


「マジで!これ貸してくれ沙耶さん!」


「元々、貸すつもりで持って来たから自由に使っていいよ」


「ありがとう沙耶さん!」

と、ノートの内容に目を通す織斑 一夏。


「しっかし、これだけ分厚いのがここまで薄くなるんだな」


と、机に開いてる貴方の町の電話帳並みの分厚い参考書を叩いて笑う。


「その参考書は、余計なことがたくさん書いてあからね」


「そうなんだよな。なぁ沙耶さんここなんだけど・・・」


「あぁ、ここは・・・」


と、私は織斑 一夏の問いに答える。


「へぇ、そういうことか・・・ありがとうな沙耶さん」


「いや、別にいいよ。それじゃあ私は自分の部屋に戻るから勉強頑張ってね」


「おぅ!また明日な」


「うん。じゃあね」


と、1025室を出て、自室に戻る。そして、寝間着に着替えてベッドに横になる。


はぁ・・・


やっぱり彼はいい人だ。それを私は織斑 千冬の弟だからと嫌って・・・・・・

「できるだけ彼は彼として見るようにしょう。織斑 千冬の弟ではなく、彼として・・・」


私は誰に聞かせる訳でもないのに呟き、眠りについた。




そして、翌日、織斑 一夏改めて織斑君からISについて教えてくれと頼まれたので教えてあげることになった。


その時、篠ノ乃さんが睨んできた。何か怒らせるようなことをしただろうか?
それなら謝りたいな。

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