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□放課後の教室
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放課後に真斗は一人教室でピアノを弾いていた。
一人で弾きながら自分なりの解釈でメモを書き、何度も弾いて練習していた。
授業でペアを組んで曲の発表をすることになり、音也とペアを組んだ真斗はその練習をしていた。
一方の音也は別の件で用事があり、後から来ることになっていて、真斗一人で練習していた。
「…一十木、遅いなぁ」
チラと時計を見ると音也が来ると言った時間からだいぶ経っている。
一人でずっと練習していたが、さすがに集中力が切れた真斗は休憩することにした。
ピアノの椅子から立ち上がり、窓の外を見た。
日も落ちてきていて、夕日に染まった学園を眺めていた。
すると教室のドアがガラリと空き、人が入ってきた。ようやく音也が来たのかと振り返る。