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□一緒にお風呂*
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とあるマンション。
この部屋には元早乙女学園の生徒、聖川真斗と神宮寺レンが暮らしている。

2人とも学園を卒業してからアイドルとしての道を歩み出したが、お互い多忙な日々を送り、すれ違ってばかりだったため同居することにした。

忙しくて、ここ2週間ほど会話を交わしていないが、今日は珍しく早く仕事が終わり、久しぶりに真斗に会えるレンはそわそわしながら鍵を出しノブを回した。


「ただいま」


中に入ると真斗の靴がある。
いつもレンが後から帰ってくるときは必ず玄関まで顔を出す真斗なのだが、今日は来てくれない。


「?」


レンは首を捻りながら靴を脱ぎ中に入る。
真斗は既にご飯を用意したらしく、良い匂いが鼻をくすぐる。
リビングまできて見渡すが誰もいない。
テーブルにはご飯が並べられラップで覆われている。
今度は寝室に向かうがここにもいない。
靴はあるのに…と首を捻っていると、風呂場の方からシャワーの流れる音が聞こえた。
脱衣場へのドアを開けるとシャワーの流れる音、モザイク状のガラスの向こうに濃紺の髪のシルエットが見えた。


「ここか。」


小さく呟き、自分も服を全て脱いで迷わず風呂場のドアを開いた。


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