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□ウェディングドレスと聖川様*
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とあるマンション。

ここに暮らすアイドルの聖川真斗と神宮寺レンはオフでここにいた。

どこか出かけようかとなったが、外の天気は雨。
6月の今は毎日のように雨が降り続き気分も空同様、どんよりとしてしまう。


「洗濯物が乾かず、毎日嫌だな。」


「乾燥機にかければ?」


部屋中にめぐらされた洗濯紐にハンガーをかける真斗はボソリと呟く。
ソファに座りテレビを見ていたレンは真斗を振り返る。


「…うむ。そろそろ使わんと、部屋中が洗濯物だらけになってしまうな。」


「もう十分洗濯物だらけだと思うけど?」


「仕方がなかろう。こうも毎日雨ばかりでは干す場所などなくなってしまうのだ。」


「ホント、毎日雨ばっかで嫌だねぇ…」


「草木や大地を潤す恵の雨…とは言え、洗濯物は乾かんし、空を見上げればどんよりとした気持ちになってしまう。」


「あんまり梅雨って喜ばれないよね。」


「そうだな。日常生活で雨が降ると嫌な気持ちになるからな。それが毎日のように続く梅雨はあまり好まれんだろう。」


2人で梅雨の悪口を言っていると、レンの見ていたテレビから明るい声が聞こえてくる。


「「梅雨の憂鬱吹き飛ばすジューンブライド特集〜♪」」


その声に2人はつい目をそちらに向け見入ってしまう。
それは綺麗なドレスや良い式場の紹介をするジューンブライドの特集だった。


「…ジューンブライドか…」


「憧れるのかい?」


「なぜ男の俺がそんなものに憧れるんだ。そうではなくて、こうも憂鬱な天気でも明るく幸せな気分になれるものなのだな。」


「ジューンブライドの花嫁は幸せになれるって話だからね。みんな素敵な結婚生活に憧れてるんだよ。」


「そのようだな。」


それを見ていてあることを思いついたレンは心の中でニヤリと笑うのだった。



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