smallcandy

□シンデレラ
1ページ/5ページ

昔々ある国にククールというとても美しい女…いや、男性がいました。

ククールの母親が病で亡くなると父親マルチェロは後妻を娶ります。

その後妻の名はエイト。そのエイトには連れ子が二人いました。
一人はトロデ。
もう一人はヤンガスといいます。


ククールはそのエイト、トロデ、ヤンガスに毎日いじめられ、こき使われていました。


エイト:「ククール。トーポ君のチーズ、まだ?相変わらず錬金釜扱うの下手だね。」

トロデ:「そうじゃ。才能ないのう」

二人は高級なひらひらしたドレスを身に纏っていましたが、ククールは姉達のボロ着ていました。…いや、サイズが合わないからエイトのボロを着ていました。

ククール:「くっそ〜。(なんでオレが…あ〜、また失敗だ。また世界を駆け巡って牛からミルクもらわねーと…。まだバザーやってっかな…)」



その時。



ドドドドド!!!!!!




家が揺ました。


ヤンガスが走って来たのです。

ヤンガス:「兄貴…じゃなかった、お母様!これを見るでがす」

トロデ:「ヤンガス。語尾に『がす』はないんじゃろ」

ヤンガス:「…(オッサンもな)」

エイト:「ヤンガス、どうしたんだい?」

ヤンガス:「あ!そうですわ!これ見てくださる?今晩お城で舞踏会があるのよ!しかも、王子様の婚約者選びも兼ねているんですって」

トロデ:「まあ!ではぜひとも行かなくてはね!」

小さいトロデは跳びはねて喜びます。

エイト:「じゃあ直ぐに準備よ。ああ、ククール。お前はもちろんお留守番だからね」

ククール:「はい。(良かった。舞踏会なんてこっちから願下げだね。)」


そして夜になりました。
三人はお城へ出掛けます。

ククールは家に一人残されました。



ククールひそかに隠しておいた酒を出し、城を観ながら一人で飲みます。

ククール:「…あー。やっと解放されたぜ。
それにしても、ヤンガスとトロデのドレス、見物だったな」


すると突然目の前に炎が上がったかと思うと、その中から人が出てきました。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ